マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

読書

単位体積あたりの思想/「論語」

Photo by Zoltan Kovacs | Unsplash 晴れてはいたが、水分が多かった。六月のムッとした空気が停車している電車を押しつぶしていた。それは私のホームとは反対にあって、私が乗るべき電車はまだきていなかった。この情景描写は本文とはまったく関係ないが、…

くっそくだらないハードウェアをつくるぞ!/メイカーズのエコシステム

モモの小説に出てくる時間泥棒に襲われているような日々だ。時間が驚くほど少ない。いや、時間がすくないというより満足のいく使い方ができていないだけか。以前、私は自身のことを「本を読む、文章をかく、ものをつくる、そういうことでしか経験値を得られ…

そろそろ自分の可能性に見切りつけたい/「エンジニアの成長戦略」 

戦略を練る 「エンジニアの成長戦略」を読んだ。id:takumi296(匠習作)さんの著書であり、これからの若いエンジニアに向けてキャリアを作る上での道筋やヒントが書かれている。匠さんは技術士で、企業の生産設備のコンサルタントや、技術士試験対策の講師を…

非計算と脳みそ/ペンローズの<量子脳>理論

計算されない書き出し 書き出しに慎重になりすぎるのは、そこへ期待をかけすぎているからかもしれない。はじめの一文で全てが言い切れるような、そんなものを目指していたのか。それは私には荷が重すぎたため、こうして緩みきった文章を打ち続けているのだが…

意識の遅れ系と黄金比/「黄金比の謎」感想

前から記事しようと考えていたネタに、「意識の遅れ系」というものがある。なんのことはない。「自分の思考や思想は遅れて具現化する」ということだ。私はポケットサイズの野帳に日々思ったことを書き散らかす癖があって、へんてこなアイデアや願望を記録し…

私のブログはだれかを動かしているのか。/「人を動かす」

果たして私はみなさんに役に立つ情報を与えているだろうか。独りよがりの文章になっていないだろうか。そもそも、私は何を伝えたいのだ。このようなしがらみのないエディタ空間にただ文字を並べていって、そこに目的はあるのか。もっと明確な意思を持って何…

楽し層(そう)を積み重ねる/WIRED Vol.27 感想

文章が書けない時はどうするか。文章を書くしかない。学生の頃に、よくジャグリングをしていて、ひたすらボールを投げていた。何も考えなかった。ただ投げた。難しい技を練習する時も「どうすればできるようになるのか」とかそんなことは考えなかった。成功…

正しさの彼岸、恣意性と不確定性/不完全性定理

Photo by Maria | Unsplash そうやって明晰な朝が来ると、こめかみから思索が漏れていくような気がして、少しの不安を抱く。 仕事上の問題は片付けられた。結局はコミュニケーションなのだ。私はこう考えています、いまからこれをやります、やりました、次は…

言葉の違いは思想の違い/「英会話イメージトレース体得法」

いきなり本題に入るような書き方が難しくなっていた。それはきっと自分のどこかにブレーキが備わっていて、環境の急激な変化に対する恐怖というか、抵抗したい思いがあるのだろう。今日はいままでの流れを切って、送っていただいた英会話の本の紹介をする。…

内的直観に左右される業務/不完全性定理

Let there be light., by Anders Jildén | Unsplash 書くことしかできない。この作業は自身に内包している思いの丈をぶつけるとか、主張するとか、そんな話ではない。日々どこかに蓄えられていくひずみを少しでも軽減するための行為である。私はひとつの文章…

間違えているかもしれないものの正しさは、そのもの自身によっては保証できない

Lake Bled, by Ales Krivec | Unsplash 考えを書き留める必要がある。それらを私のなかにとどめておくと、消化不良を起こしてしまいあまり体によろしくない。ちぐはぐな悩みや意味のない妄想などを現実世界に天日干ししておかなければならない。このごろは仕…

あるなし二語文の可解性/「不完全性定理」

Photo by Stacy Wyss | Unsplash 息子が二語文を話すようになった。「〜ない!」とか「〜あった!」とずっと喋っている。ずっと喋っている。いったい誰に似たのかしらんと思ったが、そういえば私も幼い頃はお喋りやさんだったらしい。自分でも少しだけ覚えて…

残された有限な心拍数と超無限のパラドックス/不完全性定理

https://unsplash.com/?photo=RmZIUIF2S2Q 抗うとか、耐え忍ぶとか、仕事をそういう風にしか表現できないことが悲しい。数年前の私は仕事をどういう風に捉えていたのだろう。機械と戯れる楽しい時間としか考えていなかったのだろうか。たぶん当時は、それほ…

短い文章のやりとりは不完全性定理。

How many Layers?, by reelika raspel | Unsplash どこかで文章の区切りをつけなければならない。それは明日かもしれないし、昨日だったかもしれない。しかし、わたしは今日書いた。この事実だけは受け止められた。このごろは日々の出来事に追われるばかりで…

ツァラトゥストラの言う「超人」はきっとAIのことで、シンギュラリティの日はわりと近い。

昨年の暮れに川添(id:kkzy9)さんから「ツァラトゥストラはこう言った」という本を頂いた。送られてきた本には「どう言った?」というメッセージが添えられていて、私はすこしだけ、わりとすこしだけ困った。それから「存在と時間」の読書になんとか目処をつ…

増大する分からなさへの対処はない/存在と時間 (終)

神は言われた、「年の瀬に年末あれ。そこそこ忙しくなれ」。そのようになった。息子にはサンタからクリスマスプレゼントが届いていた。プラレールのベーシックセットとアンパンマンの人形だった。割と嬉しそうだった。私がプラレールのレールを丸くつなげて…

風邪による有給消化と簡単な書評/「小商いのはじめかた」

世界が狭まったり、奥深くなっている十二月である。気づかないうちに風邪をひき、体の調子はおもわしくない。ちかごろ文章を書いていないのもその風邪のせいにできれば良いなと思う。本当のところはどうなのかわからない。いつだったか、自分の過去の選択に…

業務時間はおのれの開示態を存在する/「存在と時間」

人間は内に「照明」を含んでいるというのも、おのずからに世界=内=存在として明けられている——すなわち、なにかの存在者によってではなく、みずからその明るみ(Lichtung)を存在するというありさまで——ということなのである。 ちくま学芸文庫「存在と時間(…

共同存在とコーヒー豆増量セール/存在と時間

Photo by Thomas Griesbeck | Unsplash 新聞を日経から地方紙に切り替えた。本来の目的は固定支出を削減することであったが、どうやら地方紙の方がチラシがたくさん入るらしい。近くのスーパーの特売情報がわかるようになった。妻も少し嬉しそうだ。新聞屋も…

帰ってきた世界性と非世界化/存在と時間

いったい私はどこにいるのだろう。ここにいるのか。文章を書くという行為がすさまじく難しいことになってしまっていて、キーボードで文字をひとつ打ち込む際に体がきしむように感じる。さいきんはいろいろあって、いろいろなかったので、存在と時間の存在な…

ジェリアがあったりなかったり/存在と時間

今回のようにタイトルを先に思いついて書き出すのは非常にまれである。ジェリアとは何者なのか、ということを高校時代——もう十年も前である……!——に考えていた。考えていたというよりもノートの隅にメモをしていた程度だ。それをさきほど思い出した。全ては…

くだらないものが売れた話/「物を作って生きるには」

堅苦しい存在の話は後回しにして、今日は読んだ本の紹介でもしよう。『物を作って生きるには』は、世界中のつくってわくわく!さんにインタビューした記事をまとめた本であり、とにかく表紙のデコボコ感は触り心地がいい。私は常々、「好きなものつくって生…

立ち尽くす問い/存在と時間

一つの文字を打たねばならない。こうして、文字を「打つ」と表記すると後から修正することができないような印象を持ってしまう。そんなことは全くない。けれども、修正できないのだから、と自身の書き出しの不出来さを弁護することは可能である。良い時にだ…

セブンイレブンとしての仮説

Marco Oliveira puerto varas, chile, 2014 果たしてどこがスタート地点だったのか。今さっき、一瞬だけ自分の人生を振り返った。とくになにもなかった。何かはあったかもしれないが、よく覚えていない。以前なら日記をしこたま残していて、それに沿って記憶…

靄を抱く/科学と仮説

alien observer-Marco Oliveira どこかでこのもやのような感情をはきだしておかねばなるまいな。ただ、そいつは文章にしていると苦しいほどに単純でなんだかみすぼらしくなってしまうので、明確にはあらわせない。そういえば、きのうみた空はじっとりとして…

ブンバボン体操と純粋理性批判(下)

「ブンバボンボンボ・ブンバボン!ブンバボンボンボンボ・ブンバボン!」リズムにのって私は舞う。息子は言葉の意味がわからないが、楽しそうな雰囲気は伝わるのだろう、ニコニコしている。(何だろう?ブンバボンって。まぁいいや、楽しい!わーい。)私も…

余白と良さとフェルマーの最終定理

なにかの拍子で余白を意識するようになった。いかなる立ち振る舞いにもそれ相応の自由度が必要であり、それにはスペースを設けておく必要があるのだった。さいきん文章を書けていないことを逃げていった二月のせいにしたいけれど、どうもそれは違うようだ。…

粒子と波、二足のわらじ

私が仕事にあたる方針として、「自分の楽しさにもとづいて働く」というものがある。ほかの人がどうだというのは関係ない。自分が一番楽しいと感じられるように仕事を進める。「それは極論だ」「他人からの評価も大事」「Win-Winでいこう」言われそうだが、ま…

秘密がなければ秘密は持てない/「暗号解読(下)」

先週の木曜から右手の人差し指が痛い。激痛と言うほどではなく、じんわりやんわりと痛い。週末を経てだんだんと腫れが大きくなってきた。こわいかにと、整形外科にいった。大変盛況しており、女性の事務員が十人くらいいて、そこそこ忙しそうにしていた。十…

暗号解読は世界を救う/暗号解読(上)

秘密は隠しておきたいが誰かと共有したい。そんな両極端な感情が秘密文書を生んだ。はじめは文章そのものを見えなくする「ステガノグラフィー」が用いられた。言葉の由来は、ギリシャ語で「被う」を意味するステガノスと「書く」を意味するグラペインにもと…