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雨ばかり降っていた時期は去っていき、けだるい暑さを感じるようになった。先月から子供たちが体調を崩し、家族皆で風邪をうつしあった。三周か四周して、やっとおわった。ようやく文章がかける。
「ロウソクの科学」を読んだ。18世紀の科学者であるファラデーの講演会の内容を書籍にしたものだ。彼は子供相手にロウソクを題材にした化学現象を伝えた。いまでいうでんじろう先生みたいな感じだろうか。ロウソクの構造や、なぜ燃えるのか。燃えたときに発生するものはなにか。そこから空気中の物質について話している。実例や実演を交えた講演で、わかりやすく、順を追って深いところまで話していく。数百年経っても読み継がれるわけだ。
ただ、私は講演そのものではなく、著者が書いたファラデーの生涯が気になった。彼はもともと製本工として勤めていたが、科学の本が好きでよく読んでいた。それを見ていた近所の大人が彼に化学の講演会のチケットをプレゼントする。めっちゃ感銘を受けた彼は科学者になりたい!と王立協会にお気持ちを手紙で出した。返事はNO。
でもその後自身の「ノート」を科学者のデービーに送り、もう一度「科学者になりたい!」というお気持ちを表明した。
しかし、古めかしい表現で言えば、いかなる天の配剤か、王立研究所の助手の一人が喧嘩が元で解雇され、デイビイは後任の助手が必要になった。彼は迷わずファラデーを採用し、ファラデーは週給二五シリング、王立研究所内の居室と石炭・ロウソクこみで雇われることになった。
p206 ロウソクの科学 ファラデー著 竹内敬人 訳
情熱が幸運を呼び寄せた結果である。
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結局のところ、ITエンジニアになるのを諦めきれないので、がんばっている。一昨日面接に落ちた。なんだか悲しい気持ちになったのでフィヨルドブートキャンプというスクールに入った。もう一度鍛え直す。これが正解なのか、まったくわからない。でもダメでも時間とお金が無駄になるだけだし、死ぬわけではないのだ。悶々と悩むくらいなら、知識を頭に詰め込んでいるほうがいい。
ファラデーはたくさんの勉強会を開いていた。私もアウトプットを意識して、いろんなひとと交流していこう。