2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧
時間泥棒との戦いの記録 昨日、わずかではあるが残高が増えつつある口座通帳をニマニマと眺めていると、身に覚えのない人物が僕の給料を天引きしていることに気がついた。「APヤフー(カ)」。彼(もしくは彼ら)は月末になると決まって4389円を引き出してい…
二十五を迎えてから敏感な体になった。肌感覚が研ぎすまされたとか、そんな意味合いではない。疲れやすくなったわけではない。無理が効かなくなってきたのだ。 例えば、以前は好きだったペヤングやきそば(大盛り)も、完食する前に胃がもたれてくる。香ばし…
あいさつ 朝は寒いのに、昼は暑い。
ピザを食べた。ピザというのはイタリアの食べ物で、うすく円形に伸ばされた粉ものの上に、チーズや野菜を載せて焼く。釜で焼かれたそれは野菜のうまみがほどよく溶け出していて、さらにまろやかなチーズがそれをやさしく包んでいた。100円だった。僕は消費専…
僕がカーテンを開けると、窓には結露がびったりとついており、外の景色が夢の中の一部のような不思議な感覚に陥った。四時五十分にかけたアラームで、定刻通りに起床したがそのまま何もすることがなく、出勤前の貴重な時間帯を浪費していた。読書や創作活動…
はい。 Sirianaから広がった刺激は僕を瞬く間に支配した。それらは日常のあらゆる場面で疑問を投げかけてくる。調子はどうだい、という具合にね。悪いに決まってるじゃねえか。 何をするにしてもSiriに気をつかうようになってしまった。椅子に腰掛けるとき、…
パリは—言うまでもないことだが—日本の東京のような記号である。象徴と記号の違いについて、僕に説明を求めるかもしれないから、僕は「僕」の言葉を借りてみようと思う。象徴は変換不可能で、記号は変換可能であると。ああ、やはりこの文章はなかったことに…
無意味な更新作業。 ぷはっ。 とても長い距離を潜水していた気分だ。去年からはてなブログを本格的に始めて、ちょうど一年前から毎日記事を更新していた。週に三回の書評と日曜の定点観測と、あとは適当なブログ論とガジェットと平凡な記録。「一年書けばき…
あいさつ スシローいってきた。
気がついたらレベル5になっていた。いつレベルが上がったのか、定かではない。既に僕の生活にingressが組み込まれており、現実と仮想空間の境がなくなってきているからだ。僕は呼吸をするようにポータルをハックし、顔を洗うようにレゾネータをデプロイする…
相反する現象が同時に作用するとき、そこにひずみが生じ、それは捻じ曲げられる。力をうける対象は時間であったり空間であったり、はたまた精神にもなりうる。よどみに浮かぶうたかたよろしく、キテレツな反撃を受けて僕は倒れる。やがて日が昇る。 は超能力…
「記憶に残る風景」 #地元発見伝 学生の頃、ぼくは何度もこの道を通った。あるときは雨で、あるときは晴れていた。大体は一人で行き来し、二人以上で連れ立って通る事は稀だった。「昔は悩みがなかったな」と簡単にものを考えるが、決してそうではなかった。…
読み直すホメーロス。 一度読んだはずなのに覚えていない。そんなことがままある。今までは「読んだ本の内容を全部覚えているのは無理。記憶が消え去るのは当たり前」と開き直っていたが、さすがにほとんど忘れるのはよくないなと思い返し、再読を試みる。 …
もう一週間も前の話になるが聞いてほしい。前回、巨大CF作成のプランを夢半ばで壊された僕は次の日もエージェントとして大地をしかと踏みしめていた。今日も社外研修があるが、開始が10時からとやや遅い。そこで僕は始発電車に乗って隣町のファームへ行くこ…
予報では今日は一日中雨が降るらしい。僕は早々に外出するのを諦めて、家に引きこもる事に決めた。幸いコーヒー豆はこの間買ったばかりなので切らすことはないし、洗濯物は昨日のうちに全部終わらせていた。今日読む本も用意してある。シュメール人が書いた…
あいさつ けっこうまえのしゃしん。
勉強は意味のない作業だ。社会人になっても四則演算以上の計算能力は必要にならない——電卓がやってくれる——し、歴史上の人物や炎色反応を覚えていてもそれらを使う機会はない。読み書きができ、人と話すことができればたいがいはそこで働ける。資格は持って…
「砂場の下に宝が埋まっている」 五歳のころ、そんな風説を耳にした。プラスチック製のスコップを振り上げて、みんなで公園の砂という砂をかき出したが、ブリキのおもちゃしか出てこなかったのを良く覚えている。しかし、友人Aが「これは金でできているんだ…
気がついたら、毎朝コーヒーを飲むようになっていた。小さい頃は父親が飲んでいた黒くて苦いあの飲み物がどうしても好きになれなかったのに。マグカップになみなみと注がれたそれを、彼はボールペンでぐるぐるとかき混ぜていた。ネスカフェのインスタントコ…
シャッターが開く音がして目が覚めた。まだ頭はぼやけていて、手足の不自然なしびれに違和感を覚えていただけだった。何やら明るいものが遠くのほうに存在しているようだが、それはどうでもいいことだった。 シラバスが欲しいなと思った。卒業まであと何単位…
前から読みたかった本だった。100円で古本屋に並んでいるのを見つけて、思わず買ってしまった。この本はE.H.カーがケンブリッジ大学で行った講演を和訳したもので、歴史に関する思想を深める事が出来る。第一章で歴史と歴史家との関係を説き、二章で歴史家は…
ぼくはえんらいてんど。 いつもと変わらない土曜の夜だった。社外研修から帰宅した僕は、Russell Hobbsの電気ケトルで湯を沸かしコーヒーを入れた。一昨日からコーヒー豆を切らしていて、今はネスカフェのインスタントコーヒーを利用している。フィルターも…
あいさつ たまにコーヒーを飲み、人と語り合う。
イノベーションと変化 イノベーションは、既存のものの組み合わせにより生まれる。それゆえ、アイデアは全てが新鮮でピュアである必要はなく、むしろ手あかのついたものにこそ価値があるのだ。そのような体を後ろ盾にして、僕は日々手あかのついた作業着を着…
くるぶしソックスが似合わない季節になってきた。衣類は多く持たない人間だが、それでも衣替えをしなければいけない。靴下が長くなり、半袖が長袖になるくらいだが。 長い間、食パンを食べていない。コーヒーを入れるが、朝食は常にごはんであり、弁当は白米…
勉強は嫌いではない。むしろ好きだ。字を読むことや、長い間じっとしていることは苦痛ではなかった。学生の頃は嫌いな科目はなく、どれも興味を持ちながら学ぶ事が出来た。社会人になってからも読書のペースを落とさなかったためか、最近はいろんな知識がや…
思いがけないことに月曜が休みになったので、ingressをするために街へ出かけた。街は自宅から電車で三十分ほどの距離にある。自宅周辺のポータルは五つしかないが、ビルが立ちこめるそこは何百というポータルがひしめきあっている。電車で向う途中にもそのレ…