随分前から財布に穴が空いていて、それは小銭入れの箇所だった。私が入れた五百円硬貨はいつのまにかカバンの中に落ちていて、そうやって気づいた。この財布は就職祝いとして今でいうところの妻が与えてくれたものだったはずだ。それから十年ほど経っている…
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