仕事始めである。今年は非常に忙しくなりそうな気がする。物量だけでいえば前年の3倍くらいある。だからといって勤務時間が3倍になるわけではないが、まぁ、似たようなものである。こうなってくると、いかにして創作活動の時間を捻出するかが争点になる。やればいいか。
休刊になっていたWIREDがまた始動した。非常に嬉しい。これほど文章がよめる雑誌はあまり見かけないからだ。本号はニューエコノミーについて語っていた。ニューエコノミーは90年代にアメリカで沸き上がってきた概念であり、本来は経済状態を表す言葉だった。しかし、ケヴイン・ケリーがニューエコノミーの本を執筆したり、ドットコムバブルとともに語られるうちに、なんかもう浮き足立った言葉となってしまった。みんなあまり表に出さない。
しかしながら、WIREDのよればケリーの提唱したニューエコノミーは現代に生きているらしい!そして、もう実現しているのだとか!すごいね。キーワードはネットワークである。
端的にケリーが強調したのは、"NewEconomy"の本質は、ネグロポンテを始めとして、多くの工学者や経済学者、あるいは経営コンサルタントたちが言っているような「デジタル経済」や「情報経済」あるいは「マルチメディア」にあるのではなく「ネットワーク経済」にある、ということだった。
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つながることが重要なのだ。そしてそれは非中央集権化、分散化に通じる。巨大な存在がなにかを支配するのではなく、各々がそれぞれの信頼を保持していて、あちらこちらで生産をするような感じである。
そういえば、からあげさんがこんなことを呟いていた。
今まで、極一部の有名人だけだったクローズなWebへの流れが、noteといった優良なプラットフォームが出てきて、より広がって加速している印象。
— からあげ (@karaage0703) 2019年1月6日
まぁ、善意が主体で時間と手間かけて書いた記事にクソコメばっかつけられたら、クローズな方に行きたくなる気持ちは分からなくない
たしかにそんな流れはある。私たちはインターネットをどこかフラットなものと認識していた。実際はそうなのだろう。糸井重里さんの著者「インターネット的」はそんな本である。情報はオープンになり、だれでもアクセス可能になる、と。
しかしながら、私たちは実存している。データではなく、限りがあるのだ。それゆえ認識に偏りが生まれ、世界は分断される。
分散化したつながりが必要だ。それはもうインターネットという世界に留まらず、新たな領域を構築するのかもしれない。ARとかね。
WIREDは本当に面白い雑誌だ。これからも読んでいこう。
WIRED (ワイアード) VOL.31 「ニューエコノミー」ぼくらは地球をこうアップデートする
- 作者: Condé Nast Japan (コンデナスト・ジャパン),WIRED編集部
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2018/11/13
- メディア: 雑誌
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