マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

3月の近況

 次男が卒園した。短い式だった。彼が通っていた療育園では二十数名の園児たちが式に参加し、それは自由に証書を受け取っていた。皆で歌を歌っている間、次男は終始体を前後左右に振っていた。

 帰りの車内で、もうあの園に行くことはないのだよと伝えると、急に泣き出した。私は話がわかったのか、と驚いたが何のことはなく、空腹になっただけだった。昼食を食べると元に戻った。それでも卒園時の歌をうたおうとすると、自分の頭を叩き出したため、なにか悲しいことは理解しているようだった。そのようなものだ。

 長男は小学校の先生になりたいらしい。数年前は虫博士で、この前までは歴史学者だった。小学校の教員免許は取得できる場所が限られている。少しずつ将来の幅が狭まっているというか確定していくというか、彼もひとりの人間になっている。私の預かり知らぬところで。

 この間学校の工作物を持ち帰ってきて、私に自慢してきた。豆電球を使った懐中電灯らしいが、なんとスイッチがついている。板バネのような厚紙を押すと、電球が付くのだ。厚紙の両端にプラスとマイナス極の電線が取り付けられ、それぞれがアルミホイルで巻かれている。なるほど。学校では習わず、この機構は独自に考えたものらしい。

 彼は先生というより研究者向きだよね、でもドクターまで行かせると学費がかかるしなあ、などと妻と話した。次男は寝て、長男は団体の宿泊研修に向かったためその日は静かな夜だった。ここまでゆっくり会話できるのは珍しい。

 仕事はよく分かんないけどなんか分かってきた。役職もあと一つ上がったら、それで定年まで終わるのかもしれない。でもそれは嫌だなあと思っていた。もう少し偉くなりたい。偉くなると自由にできる。もっと自由に好き勝手やって生きていきたい。

 脈絡のない文章だ。

Unsplash Steve Gribble