ようやく年の瀬になった。今年は本当に終わるのかどうか不安だったが、なんとかなった。そういう一年だったのだ。遠い昔に結婚してから毎年なにかしらのイベントがあって、てんやわんやの日常を過ごしている。おそらく十年前の自分が今の私を見たら、「なにこれ?!」と驚くに違いない。
続きを読むワンセンテンスmakeについて/farmtory-labの活動
この記事はfarmtory Advent Calendarの21日目の記事です。
farmtory-labについて
以前の記事で述べたように、farmtory-labというグループに参加している。これはむらさきさんが作ったものづくりサークルのようなもので、「衣食住を実現する小さな工場をつくる」というのがコンセプトらしい。自給自足的なあれに電子的なあれを組み合わせたようなイメージだ。TOKIOが3Dプリンターを扱うようなものか。活動の拠点は東京のため、地方在住の私は彼らと顔を合わせて何かをする機会はまったくない。それでも文章とかデータとかそのあたりのやつを送ることができればいいかなと思う。
そういう流れで、私もfarmtory-labのメンバーとして何かしらのアウトプットをする必要があった。何をしようかと考えるも、最近はあまり時間がとれない。本当は3Dプリンターを活用してごりごりとロボットを作ってみたいが、時間泥棒がそれを妨げているのだ。「ものづくりの最小単位は何か」「つくるとあるの境はどこか」そんなことを考えてワンセンテンスmakeをやってみることにした。背伸びせずに、頑張りすぎずに、短時間でものづくりをしようという作戦である。
楽しさばかりが溢れている
Photo by Syd Sujuaan on Unsplash
この記事は人生advent calendar 2018の19日目の記事です。
楽しさばかりが溢れている。そのような日々を過ごしている。コーヒーを飲んだり、文章を書いたり、ものを作ったり、会社へ行ったり、子供の世話などをしている。どれもが日常にあるべき物事であるが、私はそれに楽しさを感じる。なぜか。コントロールできることが何かわかったからだ。
日常には自分でコントロールできることとそうでないことがある。今日はどんな靴を履くかはコントロールできるが、犬の糞を不幸にも踏んでしまうのはコントロールできない。そんな当たり前のことを最近になるまでわからなかったのだ。雨が降るのはどうしようもない。自分のせいではない。それならば傘をさせばいい。そうだね、そのとおり。
決められることと決められないことがわかると、悩みは課題に変わる。漠然とした不安とか悲しみがまわりをとりかこむようなことはなくなる。定量的に、段階的に物事を進めることができる。例えば上司の言動や行為はこちらで決めることはできないが、それに対する自分の行為は決めることができる。生命を脅かすようなハラスメントだったらしかるべき機関に言えばいいし、そこまでではないなら距離をとったり、他の上司に相談すればいい。人間というのはひとりひとりが別個の人間だから、みんな違う。当たり前だが大事なことだ。
コントロールとか選択とかそのような前提を念頭に置くと、世界はいいかんじにまわってくる。そうして、この世界の自由度を実感できる。ほんとうにすごいね、この世の中は。なんでもできる。わりと自分の選択できる範囲が広いことに気づく。
今は技術士の勉強が楽しいのでそれをやっている。無事に合格したら3DCADをもっと勉強して3Dプリンターでがつがつつくってなんか売りたい。それができたら停止気味なディープラーニングの学習も再開したい。そうしてゆくゆくはロケットをつくって火星へ行きたい。
そうやって生きている。
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つくるの涅槃と近況
この1ヶ月ほど、ひたすらイケアの家具を組み続けるような仕事をしていた。図面を引き、部品を注文し、加工依頼をし、届いたものをひたすら組む。組む。組む。あたりは工作機械の機械音が響いていて、ロボットが常に動き回っていた。そうして私は息をしていた。全てのボルトは締結されている、そんなことを考えた。世界に偏在しているボルトは誰かの手によって締結されたものであり、それは作られたものなのだ。そういうあれだ。
farmtory-labのチームに入ることが許された。農業よりなメイカーの集団で、いろんなことをやっている。私は地方在住なので完全にリモートなメンバーであるが、協力できることは協力したいと考えている。それにしても時の欲しさよ。最近は何をするにも時間がなくていやになってしまうけど、それでもやりたいことは増えるばかりなのでやっていくしかない。そういう理由で、創作活動もなるべく短時間で済むようなものをやることにした。私はそれをワンセンテンスmakeと命名した。
つくる、という行為を突き詰めるといったいどこへ向かうのか。自然発生的な「なる」と、創造する「つくる」の境はどこにあるのだろう。それこそ3Dプリンターやレーザーカッターを使わなくてもmakeはできるはずなのだ。つくるの涅槃を探そうではないか。
Handmade Electronic Music ―手作り電子回路から生まれる音と音楽 (Make: PROJECTS)
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ペガサス幻想そうさ夢だけは
いつのまにか十二月になってしまった。なにかの拍子で十一月に戻らないかしらんと不安に思ったが、そんなこともなかった。時間は経過している。しかし、不思議だ。三次元は自在に移動可能であるのに、なぜ時間は一様にしか流れないのだろう。きっと聖闘士星矢が関わっているに違いない。ペガサス幻想そうさ夢だけは誰も奪えない心の翼なんだね。通勤路はだれかのペガサス流星拳によって粉々になってしまって、会社に着くまでに少し時間がかかる。そんなことはない。
入社して五年経つがいまだに仕事の奥深さに驚きを覚える。まだやれることがいろいろありそうだ。できることならあと500年ほど生き続けて、あらゆるものを作れるようになりたい。そこに会社はあるのかは知らない。そうなったら自分でなんとか食べていこうか。今年もめでたく賞与がいただけるようだ。ありがたい。今回のそれはベランダに屋根を追加するのに使おうと思う。残りは子供らの学費の貯金へ回したりなんか美味しいものを食べよう。あぁ、お金ってすごいね。
技術士の勉強をしながらモノづくりプロジェクトをすすめる。これはきっと右へ進みながら左へ足を運ぶのと同じようで両立しない。どっちつかずに終わりそうな気もする。でも、なんとかやっていけるようにしたい。それぞれの出力行為を30分程度でできるくらい小分けにしてしまって、スタンプカードのようにみみっちく達成感を集めよう。