マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

ニコニコ動画から修造MADが姿を消した理由

修造で彩られた僕の学生生活


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 二〇〇八年四月に僕は今の大学へ入学した。あこがれのキャンパスライフに期待を抱いたが現実は非情でそう何もかもがうまくいくようにはできていなかった。単位は取れたけど一生ものの友達なんでできないし彼女もいないし生き甲斐もなかった。

 もう無理だ。諦めよう。

 だめだだめだ、諦めちゃダメだ!松岡修造さんに出会ったのは二〇〇九年二月、前向きなフレーズと面白い行動の彼の動画がニコニコのランキングに上がり始めた。僕はそのころから率先して松岡修造タグの巡回を始めた。何度も聞くうちに好きなMAD作家や素材が出てきた。修造MADから入ったアニメや音ゲーもあったりした。落ち込んだときに彼の名言が頭に浮かぶようになった。テンションが上がる。

 結局自分でMADを作ることはなかったがとても楽しかった。


素材過多

 しかし最近ではめっきり修造MADを見ることがなくなった気がする。あのころの勢いはもうない。理由はいくつかあるが一つは素材過多にある。たいていのMADと呼ばれる動画は元の動画(CMや公式PV)などを加工する。素材が十秒にも満たないジャンル(博多の塩、マグロ等)もありこれらは深刻な素材不足のタグがつけられるが修造は逆である。公式サイトから今でも新しい応援動画が配信されているし、修造さんが出演するCMも増えるばかりだ。

 こうなると作成者や視聴者は素材についていけなくなる。MADの面白さは元の動画や音を知っているほうがずっと増すものだ。あ、このドラムは布団たたきのあの音で、スネアはあの拍手の音か。

 素材が増えすぎるとあまり良い効果は望めないのだ。

編集技術のインフレ

 これは全ての動画に言えることだが、ニコニコ動画のサービスが始まってから見ると明らかに動画の編集技術が上がっている。字幕はもちろんのこと、アニメのOPそっくりの特殊効果や完璧な音合わせタイミング合わせが当たり前になっている。昔は編集がいくらか荒削りでも面白ければ評価されたが今はハードルが高すぎて新規参入が難しくなってきている。

 それによってMAD作者は減少し、松岡修造MADもおだやかに絶滅へと向かっている。

それでも修造MADは素晴らしい

 しかし良い動画はいまでもどんどん入ってきている。修造さんの熱い言葉も変わらない。

 これからも彼の動画を見てポジティブに毎日を過ごしていきたい。


追記:違法ダウンロード刑罰化

 文化庁 | 著作権 | 平成24年10月1日施行 違法ダウンロードの刑事罰化について

 一昨年の十月に施行された違法ダウンロード刑罰化によってMAD作者が作品を作るのを自粛したのも理由にある。