マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

【再読】億千のコスモ。/「発酵食品礼讚」

 無限は糠みそにある。糠みそが食い切れないほど存在している、というわけではない。その中の微生物の話だ。

ある研究報告によると、糠みそ一g(大体小さじに軽く一杯ぐらい)の中には、生きて活動している乳酸菌が約八〜十億個(中略)生息しているという。

『発酵食品礼讚』は、タイトルの通り発酵食品に関する本だ。納豆や味噌、チーズにバター。この世は発酵食品で満ちている。具体的な製法や珍しい異国の食べ物などを数多く紹介している。読んでいるとお腹がすく。

 微生物は無限にあって、宇宙も無限にある。間の僕らはなぜか有限個しかない。なぜだろうね。

 いやきっと本当は無限にあるのかもしれない。気づいてないだけで。

こうして考えると、巨大な宇宙の星の数が無限であるのと同じく、微細すぎて目にすることのできない地球上の発酵微生物の数もまた無限であることに気づくのである。

そうだよね。


金曜のブログなんて誰も読まないに違いない。適当に更新。


 さすがに短すぎるので書き足す事にしよう。以前にこの本を紹介した時は、アザラシの中に海鳥を詰め込んで埋める、「キビヤック」をとりあげた。その匂いは強烈らしく、微生物が見える沢木くんはとても驚いていた。あ、『もやしもん』の話です。

 キワモノな発酵食品はまだある。スウェーデンで作られるニシンの缶詰、「シュール・ストレンミング」だ。発酵の最中にパックにしてしまうので、缶詰は発生した炭酸ガスでパンパンになる。アンモニアや硫化水素が混じったガスは行き場を失い、開かれるときを今か今かと待っている。超臭いらしい。

 開けるときは完全武装の元、屋外で行うのがよいとのこと。

”世界一臭い缶詰”「シュールストレミングを優雅に食べる会」を開催した。

 これはひどい……。

発酵食品礼讃 (文春新書 (076))

発酵食品礼讃 (文春新書 (076))