社会の時間にNHKのこの町だいすきを観たことがあった。いや、ほんとうにあったのかは分からない。記事が書きやすいように脳内で適当な編集がなされているのかもしれない。しかし今日はこの町だいすきの話をしたいのでこの町だいすきを観たよ!という体ですすめよう。毎週木曜はざんしんな意見が会議で通りやすいハッピーデーだよ、という法則がある。いままでにない新しい選択肢を選ぶとこの町がだいすきになってしまうのだ。僕は以上のような理由から「今日の帰りはいつもと違う道を通ろう」と心に決めた。新入社員は定時がだいこうぶつ。終業のチャイムがなるやいなやタイムカードにタッチする。自転車のロックを解除してさっそうと駆け抜ける。不思議の扉が開く。郵便ポストにもぐりこみ、水道ガス管通り抜け、テレビのアンテナ発射台だ、宇宙へ飛び出すぞー。
見慣れない道は見慣れない人がいる。知らないづくしの車道の左側とうぃーんと進む。特別なことがあるわけではない。イベントもなにも発生しない。初めてはいるコンビニでいつものように飲み物を買った。全部が全部新しいわけではないが、僕は確かに新しい選択をしている。プラスにもマイナスにも働かないかもしれない。しかし自分の持っている地図に新しい場所がマッピングされていく。心地がいい。マーチが流れる待ち合わせ。このまちだいすき。
- 作者: 嵐山光三郎
- 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
- 発売日: 1995/10
- メディア: 単行本
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