ゆく河のながれは…
photo by chikache
ゆく河のながれは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。理系の僕でも覚えているくらい有名な古典、方丈記を読んだ。古典ときくと難解な単語が多いし、敬語をむやみやたらに使っているし、主語を省略しすぎだし、と敬遠する人も多い。しかし方丈記は原文にすると文庫本二十ページに収まるほど文量が少なく、分かりやすい言葉で表現されているので完璧に意味をとれなくても読み進めることができる。あと、面白い。
肝心の内容だが、都会で災害に襲われた鴨長明が田舎に引っ越し、自作の四畳半プレハブ小屋で過ごす様を描いたもの。一人暮らしは楽しくもあり、さびしくもある。この感情は800年前も今も同じなのだと思った。
深夜のテンションで書いちまったぜ
高校の古典の教科書には全文載っていたのだろうか。冒頭の文章の暗唱ばかりさせられて、後半の記憶はあまりない。
静かなる暁、このことわりを思ひつづけて、みづから、心に問ひていはく、
終わりの段落はこのように始まっている。なぜか、深夜パソコンに向かってカタカタと自分の考えていることを打ち込む姿が僕には浮かんだ。「四畳半のプレハブつくったったったwwwwwwwwww」や「どうせ死ぬなら金とかいらなくねwwwwwww」または「昔の家族のこと思い出したから書いていく」などと2chにスレを立てるように。
まったく中身に触れていない。
どうしよう。まぁいいかもしれない。1200年頃は災害や遷都や戦やらいろいろあったらしい。時代の変わり目という面では少し今と似ているかもしれない。温故知新ではないが、昔生きていたひとの考えを知るのは役に立つはず。
四畳半神話体系の四畳半って方丈記と関連しているのだろうか。舞台も京都だし。
京都の学生になりたかったなぁ。