マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

缶コーヒーの命題/純粋理性批判(中)解説 4

 缶コーヒーを飲むようになった。おそらく会社の上司と一緒にコンビニに行ったことが原因である。原因であると書くと実験レポートの考察のような文体になる。私は実験は好きでも嫌いでもないし、レポートも好きでも嫌いでもない。事実を事実と述べるだけで何の意味もない。しかし私は忘れる生き物であり、あるひな形にそってその場の発見を書き留めないとそれらの事実は断ち消える。上司はことあるごとにおごってくれる。何か食うかと聞かれたが社用車を汚したくないと思い、いえ別にいいです。と答えた。そして缶コーヒーを買った。砂糖とミルクの入っていないものを飲むと、カフェインだけが体内に侵入するのを感じる。数週間ほど前の話だ。

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通勤野草学入門IIとカントと自己矛盾(アンチノミー)

 すっかり秋になってしまった。空がどこまでも青いので、私はやっぱり空は青いのだなと思った。そうこうしているうちに後期の授業が始まった。前期の通勤野草学は期末テストの出来が悪かったが、なんとか単位はとれていた。友人の代返と詳細なノートのおかげである。今期は野草学のIIを受講する。先週はガイダンスのみで終わったが、今週はみっちりと授業が行われた。

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カント「明日、見に来てくれるかな?」/純粋理性批判(中) 2

 そろそろ通勤野草学概論の講義に出ようと思い、路地の草花を眺めながら自転車をすすめた。団地から種子が飛んだと思われる朝顔の群生はしゅうしゅうとしおれた。昔から私が勝手に名前をつけていた草たちは、本当はなんというのだろう。わりとどうでもいい。ちなみに二羽のピーちゃんの違いが分かるようになった。ひとつは黄色く、もうひとつは青い。

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ぜんぜんだいじょばないカント/純粋理性批判(中) 解説1

 まったく訳の分からない日々がはじまっている。とりあえず手足を動かし日銭を得て、もりもり飯を食べすやりと寝る。本を読まなくなったので自分と向き合うことが減り、セーブポイントを逃しているような気分になる。そう書いてみたが、果たして本を読むことで自己と対峙しているのかと聞かれると答えに迷う。以前、letter from Kyotoの川添さんと話したときに読書の話になり、「なんで本を読んでいるんですか」と質問された。私は「考えなくていいから」と回答した気がする。テレビも本も一緒で、情報が勝手に入り込んでくる。そこに思索の余地はあるが単純に考えるよりもずっと少ない。夜が明けようとしている。WINDHAMHILLが流れている。

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今のはカントのフタエノキワミ?!/純粋理性批判(上) 解説5(終)

 旅先にも関わらず、いつもと同じ時間に起きた。しばらく部屋で過ごしたあと、一階のレストランで朝食を食べた。ビュッフェ形式で、それぞれの大きな皿にパンとスクランブルエッグ、ウィンナーや野菜が置かれていた。適当とった。デロンギのコーヒーメーカーで挽きたてのコーヒーを飲むことが出来たのが嬉しかった。新聞を読もうとしたら、途中のページから上下逆さまになってホチキスで綴じられていた。面倒になってしまい、読むのをやめた。

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