マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

通勤野草学入門IIとカントと自己矛盾(アンチノミー)

 すっかり秋になってしまった。空がどこまでも青いので、私はやっぱり空は青いのだなと思った。そうこうしているうちに後期の授業が始まった。前期の通勤野草学は期末テストの出来が悪かったが、なんとか単位はとれていた。友人の代返と詳細なノートのおかげである。今期は野草学のIIを受講する。先週はガイダンスのみで終わったが、今週はみっちりと授業が行われた。
 通勤ルート沿いにぎっしりとしげる野草がある。秋には似合わぬ太くがっしりとした緑色の茎から、サンロクマルに黄色の花が飛び出ている。セイタカアワダチソウである。
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 この写真はあとで差し替えるかもしれない。

セイタカアワダチソウ(背高泡立草、学名:Solidago canadensis var. scabra または Solidago altissima)は、キク科アキノキリンソウ属の多年草である。

 原産地は北アメリカ。第二次世界大戦後のころに、アメリカの輸入物資についた種子から日本へ持ち込まれたという。彼らの繁殖力は凄まじい。周囲のススキらをアレロパシーを用いてこらしめ、日本の道端を我が物顔で占領している。アレロパシーとは自身から化学物質を放射し、他のものをコントロールする作用である。セイタカアワダチソウの場合、根から「シスデヒドロマトリカリアエステル」を放ち、他の植物の成長を抑制する。しかし、あまりにも頑張りすぎたため敵がいなくなり、セイタカアワダチソウ自らが「シスデヒドロマトリカリアエステル」の被害を被っている。悲しい自己矛盾である。

 純粋理性批判の話に戻そう。前回は「私」を主体にして純粋理性をつきすすめた。しかしこれはあまり意味のないことが分かった。今回は自己の視点を消し去り、完全な第三者の視点のみで語ることにしよう。これがカントがいう「宇宙論」である。ところが、こうすると宇宙論自体が相反する意見を持つことが判明した。自己矛盾、つまりはアンチノミーである。

しかし我々が、理性を現象の客観的綜合に適用するとなると、これとはまったく異なった結果が生じる、——つまり理性は無条件的統一を、なるほどいかにも尤もらしく主張しようとするが、しかし忽ち自己矛盾に陥って、宇宙論に関する自分の要求を断念せざるを得なくなるのである。

 困ったことになった。カントはとりあえずアンチノミーに関する問題を細分化し、それぞれ考えてみることにした。ひとつめはどんなアンチノミーがあるのか、ふたつめはその発生原因はなにか、さいごにアンチノミーに陥ってもさいごはいいあんばいに落ち着くか。である。つづきはまだ読んでいない。

 通勤野草学入門IIは出席と期末テストのみで評価される。

食べる野草図鑑

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