マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

2014-01-01から1年間の記事一覧

撹拌される拡販と、相対される総体/「ユービック」

相反する現象が同時に作用するとき、そこにひずみが生じ、それは捻じ曲げられる。力をうける対象は時間であったり空間であったり、はたまた精神にもなりうる。よどみに浮かぶうたかたよろしく、キテレツな反撃を受けて僕は倒れる。やがて日が昇る。 は超能力…

どこにも行ける気がしたあの日。

「記憶に残る風景」 #地元発見伝 学生の頃、ぼくは何度もこの道を通った。あるときは雨で、あるときは晴れていた。大体は一人で行き来し、二人以上で連れ立って通る事は稀だった。「昔は悩みがなかったな」と簡単にものを考えるが、決してそうではなかった。…

【再読】歴史が含まれたことばたち/「ホメーロスの英雄叙事詩」

読み直すホメーロス。 一度読んだはずなのに覚えていない。そんなことがままある。今までは「読んだ本の内容を全部覚えているのは無理。記憶が消え去るのは当たり前」と開き直っていたが、さすがにほとんど忘れるのはよくないなと思い返し、再読を試みる。 …

Ingress初心者日記 第五回 「白ポータルの群生地」

もう一週間も前の話になるが聞いてほしい。前回、巨大CF作成のプランを夢半ばで壊された僕は次の日もエージェントとして大地をしかと踏みしめていた。今日も社外研修があるが、開始が10時からとやや遅い。そこで僕は始発電車に乗って隣町のファームへ行くこ…

記録と書評-20141013 「ギルガメッシュ叙事詩」

予報では今日は一日中雨が降るらしい。僕は早々に外出するのを諦めて、家に引きこもる事に決めた。幸いコーヒー豆はこの間買ったばかりなので切らすことはないし、洗濯物は昨日のうちに全部終わらせていた。今日読む本も用意してある。シュメール人が書いた…

【日曜定点観測】はいさい(20141005~201401011)

あいさつ けっこうまえのしゃしん。

【再読】「どうやったら成功できるか」なんて、頭では分かってるでしょ?/「社会人のための勉強力の基本」【感想】

勉強は意味のない作業だ。社会人になっても四則演算以上の計算能力は必要にならない——電卓がやってくれる——し、歴史上の人物や炎色反応を覚えていてもそれらを使う機会はない。読み書きができ、人と話すことができればたいがいはそこで働ける。資格は持って…

【書評】宝箱にたどり着くには健やかな足が要る/「宝島」

「砂場の下に宝が埋まっている」 五歳のころ、そんな風説を耳にした。プラスチック製のスコップを振り上げて、みんなで公園の砂という砂をかき出したが、ブリキのおもちゃしか出てこなかったのを良く覚えている。しかし、友人Aが「これは金でできているんだ…

コーヒーのある生活/キーコーヒー LPキリマンジャロブレンド 200g(豆)

気がついたら、毎朝コーヒーを飲むようになっていた。小さい頃は父親が飲んでいた黒くて苦いあの飲み物がどうしても好きになれなかったのに。マグカップになみなみと注がれたそれを、彼はボールペンでぐるぐるとかき混ぜていた。ネスカフェのインスタントコ…

月明かりの残業

シャッターが開く音がして目が覚めた。まだ頭はぼやけていて、手足の不自然なしびれに違和感を覚えていただけだった。何やら明るいものが遠くのほうに存在しているようだが、それはどうでもいいことだった。 シラバスが欲しいなと思った。卒業まであと何単位…

【書評】サードブロガーの歴史も解釈の問題なのかもしれない。/「歴史とは何か」

前から読みたかった本だった。100円で古本屋に並んでいるのを見つけて、思わず買ってしまった。この本はE.H.カーがケンブリッジ大学で行った講演を和訳したもので、歴史に関する思想を深める事が出来る。第一章で歴史と歴史家との関係を説き、二章で歴史家は…

Ingress初心者日記 第四回 「ポータルキーの罠」

ぼくはえんらいてんど。 いつもと変わらない土曜の夜だった。社外研修から帰宅した僕は、Russell Hobbsの電気ケトルで湯を沸かしコーヒーを入れた。一昨日からコーヒー豆を切らしていて、今はネスカフェのインスタントコーヒーを利用している。フィルターも…

【日曜定点観測】ひたすらに歩く(20140928~201401004)

あいさつ たまにコーヒーを飲み、人と語り合う。

【再読】幸せな人生の実装ボタンをさがそう/「僕は君たちに武器を配りたい」

イノベーションと変化 イノベーションは、既存のものの組み合わせにより生まれる。それゆえ、アイデアは全てが新鮮でピュアである必要はなく、むしろ手あかのついたものにこそ価値があるのだ。そのような体を後ろ盾にして、僕は日々手あかのついた作業着を着…

記録-20141003

くるぶしソックスが似合わない季節になってきた。衣類は多く持たない人間だが、それでも衣替えをしなければいけない。靴下が長くなり、半袖が長袖になるくらいだが。 長い間、食パンを食べていない。コーヒーを入れるが、朝食は常にごはんであり、弁当は白米…

【書評】くしゃみでビショビショになった一万円札。/「学問のすすめ」

勉強は嫌いではない。むしろ好きだ。字を読むことや、長い間じっとしていることは苦痛ではなかった。学生の頃は嫌いな科目はなく、どれも興味を持ちながら学ぶ事が出来た。社会人になってからも読書のペースを落とさなかったためか、最近はいろんな知識がや…

Ingress初心者日記 第三回 

思いがけないことに月曜が休みになったので、ingressをするために街へ出かけた。街は自宅から電車で三十分ほどの距離にある。自宅周辺のポータルは五つしかないが、ビルが立ちこめるそこは何百というポータルがひしめきあっている。電車で向う途中にもそのレ…

【寄稿】ブログなんて時間食うだけなのになんで続けてるんだろ?

寄稿。 久しぶりに寄稿していただいた。こちらのブログを書いている id:bern-kasteさんより。 猫箱ただひとつ。 けっこう読み応えのある文章なので、時間のあるときにどうぞ。 本文。 はじめましてbernです。自己紹介はうざったいだけなのでさくさく記事進め…

【書評】流されやすい僕とローマ人/「ローマ人の物語18」【感想】

僕は流されやすい人間だ。付き合う人の思想や、価値観に自分が染まってしまいがちで、確固たる根っこの部分を持っていない。ナリワイで生きろと言われたら、「確かに、これからはナリワイがはやるかも」と思い、何かをやってみたいと試行錯誤する。メイカー…

【日曜定点観測】たなくじ!(20140921~20140927)

あいさつ あまり当らないね。

Ingress初心者日記 第二回

やっとレベル2になった。通勤ルートにはポータルが少なく、なかなかHACKできない日が続いていた。今日も用事があって遠くへは出れなかったが、ひたむきにグリフハックを行った。そうすると、スーパーサイヤ人みたいなエフェクトが出て来て「レベルが上がった…

【再読】話の引き出しDIY。高めよう校長先生スキル。/「学び続ける力」

どこへ行ってもポータルのことばかり考えてしまう。通勤途中の道が、青いCFで覆われているイメージを明確に感じることが出来た。Ingress症候群である。APが貯まらないのでIntel mapをみながら妄想しているが、これはこれで楽しかったりする。こことあそこを…

ジューサーなんて三回使えば飽きるから、部屋と同化するやつを買おうよ。無印良品のとか。

無性にスムージーが飲みたくなった。適当な野菜やフルーツを入れてスイッチをいれるだけの代物だが、なんだかおいしそうだ。いい感じのジューサーを買おうと思い、無印良品へ行った。ほんとうは家電量販店のほうが品揃えが豊富だし、値段も勉強しているのだ…

【再読】孤独の衛星を君は眺める/「スプートニクの恋人」

会社を出ると同時に雨が降り出した。先々週に買ったビニール傘を開いて歩道へ出た。久しぶりの雨音に少し心が休んだ。いつもすれ違う定時マンがきょうはいなかった。きっと車に乗り家路を急いでいるに違いない。定時マン2もいなかった。きょうは有休を取っ…

Ingress初心者日記 第一回

すみません。さきほど寄稿記事は来週投稿するものを間違えて一週間早く投稿してしまいました。 今日はIngressについて書きます。 健康になれるゲーム。 先日、id:tmura3さんに紹介されてIngressをはじめた。Ingressというのは現実世界をフィールドにしたバー…

【書評】一昔前の喫茶店はきっとにぎやかだっただろう/「コーヒー・ハウス」

モチベーション増幅装置としてのカフェ カフェが好きだ。コーヒーが好きだが、それと同じくらいカフェも好きだ。おだやかな照明と、ちょうどいい雑音。コーヒーの匂いと相まって僕のモチベーションがぐんぐん上がる。全能感に満ちあふれながらいただくコーヒ…

【日曜定点観測】ドリアを食べる。 (20140914~20140920)

あいさつ 中はカレーです。

【ニュース翻訳】完全な透明化は可能か?

英語のニュースを読む。 さいきん、BBCのニュースを読むようになった。写真がでかでかと表示されていてなんだかオシャレだし、日本のニュースよりもいろんなことが深く書かれている。日本語版がないのが不便だが、これもいい勉強だと考え直した。今日から気…

【書評】絶対勝つ方法を教えてやろうか? 忘れることだよ。/「阿Q正伝」

『阿Q正伝』を読んだ。一体阿Qとはなんなのだと思っていたが、なんのことはない人の名であった。文字をどうあてるのか判らない音に「クウェイ」QueiのQをあてたのだ。カタカナのようなものだ。それは、隙間なくポジティブな男の話だった。 ある種の勝利者は…

【書評】誰も存在しない涅槃のリズム/「音楽の基礎」

リズムのない音楽なんて存在しない。心臓のない人間が存在しないようにね。彼は言った。だいたい十年くらい前の出来事だった。挽きたての珈琲豆をこれでもかというくらいヨーグルトにぶちこんでいたので、僕は少し気分が悪くなった。乳清でやや黄色がかった…