ゲームの名前は「Two Dots」
きのうはひどい記事を書いてしまった。ひとえに疲れのせいである。あのゲームは「Two Dots」というパズルゲームだ。フラットなデザインと飽きのこないゲーム性、特徴的な音楽によって、一種の中毒状態に陥いる。残機が時間経過によって回復する(20分に一つ。maxは5)ので、ちょっとずつ楽しむことが出来る。
カフカ
「お前、何回読んでるんだよ」と、そろそろ言われるかもしれない『変身』。会社員のグレゴールザムザは、ある朝目覚めると巨大な虫になっていた。ひずんでいく家族関係と、ザムザの悲痛な叫びとあてにならない妄想が薄い文庫本に凝縮している。
カフカはチェコスロバキア出身らしい。彼が住んでいたプラハには支配者のドイツ人と、土着のチェコ人がいた。ユダヤ人だった彼はその双方から非難されていた。よそ者とか、成り上がり、とか。
「私たち種族のものたちは青春というものを知らない。
(中略)」ユダヤ系民族の哀しい運命を的確に描いている。
そのあたりを考えると、ユダヤ人とケルト人は似ているのかもしれないね。
以前読んだ「ロボット」は、カレル・チャペックの作品であるが、彼もチェコスロバキア出身なのだ。生きていた時代も重なっていたので、カフカとチャペックはどこかで交流を持っていたのかもしれない。ロボットという言葉は、チェコ語でいう強制労働、「robota」から来ている。ロッスムのユニバーサルロボットが生まれた背景には、チェコスロバキア全体のどんよりとした雰囲気があるのかもしれない。
カフカもきっと同じ空を見ていた。
そうかと思うとまたときには、たいへんな苦労をいとわずに椅子を窓ぎわへ押していき、それから窓の敷居に這いあがって、椅子に体をささえて、以前彼にとって窓から外を眺めるということの中に感じられた一種の開放感をただ漠然と思い出しながら、窓によりかかって過ごすこともあった。
巨大な虫に変身してから、ザムザの視力はどんどん弱くなっていく。人間だった頃は窓の外から病院が見えていたのだが、それもうやむやになってしまった。しかし彼は窓の前に立つことをやめなかった。虫の体で椅子によじのぼるのがどんなに大変でも。
カフカもきっと同じ空を見ていた。
- 作者: フランツ・カフカ,Franz Kafka,高橋義孝
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1952/07/30
- メディア: 文庫
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