マトリョーシカ的日常

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【書評】身長が1ミリになってもインディアンは引かない/「宇宙英雄ローダン・シリーズ<106>マイクロ要塞」

秋の夜長は読書とブログ

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マイクロ要塞 (ハヤカワ文庫 SF(588)―宇宙英雄ローダン・シリーズ106)

 銀河から発進したアンドロテストIは目的通りクレストIIと対面することができた。補給物資をクレストIIへ積み込むと、応援を呼ぶため九十万光年先の銀河へ帰っていった。驚異の惑星ホラーを脱出したローダンたちであったが、体が回復し、暇を持て余すようになると、ホラーが次第に興味深い研究材料に思えてきた。

 そんなときホラーに異変が起こる。周囲の三つの太陽が白く光り輝き、ホラーの極からオレンジ色のエネルギー柱が噴き出しているのだ。アトランの警告をよそにローダンはクレストIIでの接近を試みるが果たして……!?

 表紙がネタバレすぎるのが残念。


ちっちゃくなっちゃった!

 ホラーには近づいてはいけないと警告したアトランはローダンとプチ喧嘩を起こし、トロトとシェノンの三人でクレストIIを離れた。ホラーへ向かったローダンらは何者かの攻撃にあい、乗組員全員が失神してしまう。

 あとから分かることだが、一連の攻撃によってクレストIIごと縮小されてしまうのだが、その縮尺はなんと一千分の一。身長170センチの者ならば1.7ミリになってしまうのだ。クレストIIは直径1.5メートルになってしまった。

 体が小さくなると聞くと、ドラえもんのガリバートンネルやスモールライトを思い出す。しかしあの縮尺はせいぜい百分の一程度であろうからローダンたちの変化がいかにすごいか分かるだろう。

 この巻ではこの縮小プロセスや、攻撃をしてきた敵の正体、元に戻る方法はまだ書かれていない。きっとなんとかなるのだろうと思ってはいるが、それでもドキドキする。

ごり押しにはやっぱりレッドホース

 今まで大活躍だったミュータントは、今回は全然使えない存在になってしまったようだ。手レポーターのグッキーとゲッコーはずっと失神したままだし、ゴラチンやマルテンの超能力もうまく発揮できない。

 こんな時は肉体系ごり押し派のレッドホースが全面に出てくる。インディアンの血を引く彼は身長が2ミリ以下になっても物語の中を縦横無尽に駆け回ってくれる。話の後半で正体不明の敵に捕われた際も、持ち前の冷静さと根性で彼らの基地を破壊しまくる。時折口からでてくるインディアン語もいい味を出している。

ローダン的思考

 この作品を読んでいると、実生活でもなにか不測の事態が起きるのではないかという錯覚を起こす。もし今乗っている電車が異星人に襲われたらとか、ハイジャックされてしまったらとか巨大地震が起こったらとか。そして切り替えスイッチ内蔵のローダンならどう立ち向かうだろうと考えてしまうのだ。彼は冷静沈着でそれでいて仲間を大切にする。

 こんな彼もはじめは普通の地球人だったのだ。僕も頑張れば彼のようになれるのだろうか。

おわりに

 まったくまとまりのない記事になってしまった。でも小説の書評なんてこんな感じでいいんじゃないかな。内容を要約する必要もないし、筆者が一番言いたいことはとか考えることもない。

 好きに書いてアップしちゃおう。数が大事。数が。