基本的に僕は無能だ。
基本的に僕は無能だ。学部時代の成績は高いものではなかったし、四則演算、図形処理、暗記、全てにおいて普通以下だ。勤勉でまじめで友達がいなかったため周りからはできる人と思われていた。そのためか希望していた研究室に無事配属が決まり、今までこそこそ暮らしていた。
しかし就活により、僕のできなさ加減は露呈されることになる。まず口が動かない。もとから吃音気味なことに加え、普段人と喋らない生活せいで言葉がつっかえることがよくある。特に苦手なのが固有名詞一語言い切りだ。かならず最初に「あ」か「あのー」が入る。またダ行、タ行、パ行はひどい。「ドリップコーヒー」と言い切るなんて夢のまた夢で、
「あ、あのえーと(小声で) …スーハッ スーハッ(鼻から吸い、口から吐くを繰り返す)」
「はい (店員さんニコニコ)」
「(メニューを指さす) コーヒーを、あ ショートで」
が関の山だ。
先日GDをした。死ぬかと思った。でも第一志望の会社もGDが選考にある。それまでに慣れないといけない。今日は就職課で面接の練習の予約をした。神様、1時間だけでいいので僕を口達者にしてください。