マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

通勤野草学入門を受講する。

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 通勤野草学入門を受講した。講師は世界にはびこる野草たち。受講者は私ひとりだ。講義は通勤の際に行われ、テキストはとくにない。この講義のねらいは通勤というあたりさわりのない行為に、特に意味のない雑草たちのシルエットを織り込むことにある。つまり、ねらいはない。


 今朝は雨だった。傘をさしながらいつもの道を歩くと、足下のアスファルトの隙間からにょきりと草が生えていた。いや、にょきりというレベルではなく、ざあざあと叫んでいるようだ。ヨモギである。

ヨモギ(蓬、学名:Artemisia indica var. maximowiczii[1][2])は、キク科の多年草。 別名モチグサ(餅草)[3]、エモギ、サシモグサ、サセモグサ、サセモ、タレハグサ、モグサ、ヤキクサ、ヤイグサ[4]。
ヨモギ - Wikipedia

 ヨモギと聞くと、若葉のものを思い浮かべる。昔住んでいたところでは、春になるとヨモギの若葉が道路の横や土手にいっせいに顔を出す。私はそれをいそいそと摘んで家に持ち帰り、親に頼んで餅にしてもらっていた。餅は苦く、餡子の甘さがより引き立った。高校のころに調理実習でヨモギ餅を作った。みんなが「苦い苦い」と言っていたが、渡しとっては普通の味だった。実家周辺のヨモギは苦かったのであろうか。

 wikipediaにはヨモギの花の写真があったが、そこまで育ったのを見たことがない。もしかしたら私が認識していないだけで、ヨモギの花は遍在しているのかもしれない。この世の中には知らないことが多すぎる。何百回と歩んで来たこの道にも、説明できない植物や建造物や現象が存在している。通勤野草学入門はこれらの世界にアクセスするひとつのとっかかりだと思っている。

 幸いにもレポートは出されなかった。

身近な野草・雑草―持ち歩き図鑑 (主婦の友ポケットBOOKS)

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