マトリョーシカ的日常

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記録と書評-20140313/「ミクロ経済学入門」【感想】

数式を用いない危うさ

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ミクロ経済学入門 日経文庫―経済学入門シリーズ

 ミクロ経済学入門を読み進めているが、なかなか理解が追いつかない。分かりやすいように数式をなるべく用いないようにしました!って書いてあるけど、それは文系の人の論理だ。僕ら理系の人間は数式があったほうが物事を感覚的に理解できるようになる。「限界生産性(MP)は総生産物曲線(Y)の接線の傾きで表すことが出来ます」というより、生産物をLとおき「MP=∂Y/∂L」と書いた方がずっと分かりやすい。費用曲線を使った損益分岐点の説明ももっと良いやり方があるはずだ。しかし書店で経済学の本を探すと例え話や絵を使ったものや、文章ばかりのものしかない。実用的なことはいいから一般的なことを僕は知りたい。やはり教科書を買うのがいいのだろうか。

 ただパレート効率性の話は面白かった。嗜好の異なる二人が二種類の飲み物を同数持っていた場合、彼らの嗜好を示す無差別曲線というものを使うと最高にハッピーな状態をつくり出せるというものだ。いくつか前提や仮定があったが、この世界の幸せの筋道を定量的に評価できることは興味深かった。

 あと印象に残ったのは不完全競争の項か。企業が物資を独占、寡占していて自由に競争が出来ていない場合の彼らの行動等が書かれていた。これは物理で言うところの「ただし摩擦はないものとする」という仮定を除いた場合や、理想気体で考えないことに似ている。カイジという鼻高漫画に限定ジャンケンというゲームが出てくるが、カイジたちや敵チームが行ったカードの買い占めを経済学にもとづいて検討してみるのもいいかもしれない。

その他の日常

 暇である。とにかく暇なので最近は隣の栄えている駅まで行き近くを散策することが日課になっている。社会の中では高濃度の平日が運営されているが、僕の近傍ではそれとは異質の平日が動いている。なんだろう。同じ空気を吸っているはずなのに、同じスピードで時間を移動しているはずなのに。不思議だな。

 雨の中舗装されている歩道を進んでいると、ふと自分はこの先どうすればいいのかと考える。人生における目的とは何か。ミッションは何か。七つの習慣や自己啓発的なあれが脳内を支配している。僕の目的は教科書に載るようなハードを作ることとしているが、本当にそれだけでいいのか。もっと色々あるんじゃないか。例えば北欧に住みたいとか孫が欲しいとか。無駄な時間は心地がいいな。無駄無駄。近くの喫茶店が朝八時から営業していることが分かったので次からはそこに入り浸って本でも読もう。

 ついに万年筆を買った。詳細は後日書くことにしているが、この満足感はグラノーラで腹を満たした時に似ている。幸せだ。良い万年筆を買うとペン置きやカラフルなインクなど周辺機器が欲しくなる。これははまりすぎると危ない気がするので適度な距離を保って同じ時を歩んでいこうね。