マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

僕のUSBメモリ。

話をしよう

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 これは僕のUSBメモリだ。つかいはじめてかれこれ四年経つ。僕の持ち物の中で四年使われているものはこれ以外に見当たらない。彼は持ち物の最年長だ。

 買った理由は大学の授業に必要だったから。CADのデータを先生に渡すときに便利なのだ。大きさは人差し指にちょこんと乗るくらい。色はベージュできらきらとしている。お尻を押し込むとUSBの差し込み口がにょきっと出てくる。容量は4GB。

 彼には僕の大学時代のあらゆる記憶が入っている。書きかけの小説やサークルの勧誘ポスターまたは合宿の写真などなど。研究室に配属されてからは研究のデータも入れるようにした。

 先日ついに容量が一杯になった。中の整理をしはじめたがなかなかデリートすることができない。彼は僕の分身のような気がしたから。


 特に気をつけてないのに不思議となくすことがない。彼は静かにペンケースの中で息をしている。僕は彼とどこまで生きていけるのか。できたら子供の写真を入れるまでそばにいてほしい。







 まぁクラウドを使えばいいのだけど。