マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

それはアタシーの倒置法。

青春!からお金へ

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 シアター! (メディアワークス文庫)


 シアター!を読んだ。演劇が好きな若者たちの青春小説。主人公の春川巧は脚本を書く才能があるが、金銭に対する感覚に疎く、劇団は破綻寸前。巧みは借金300万を抱え、兄の司に助けを求める。司は借金を立て替える代わりに条件を出した。

「今日から俺が債権者で、シアターフラッグが債務団体だ。今から二年で返せ。劇団が上げた収益しか認めない。——返せなかったらシアターフラッグを潰せ」

 それから金銭の管理は兄がサポートし、劇団は再スタートすることになる。作中では二年は経っておらず、続編が発売されている。どうなるのか楽しみだ。

お金という指標

 お金は大事だ。どんなに好きなことでもお金がないと腹は膨れないし、人も雇えない。場所も借りられないし、モノも作れない。それにお金は数値なので増減、有無が分かりやすく、自分のモチベーションにも影響する。


 ときどきドキュメンタリーで中小企業の技術力を紹介し、モノづくりニッポンを全面に押し出している番組を観ることがある。確かに技術はすごい。精密な機械でも測れない1/1000ミリ単位の凹凸を、おっさんは手のひらで感じ、削って平にする。滑らかにする。つなぎ合わせる。

 でもそれって重要なのか。「創業50年間の培ってきた技術でなめらかな曲面を」いや必要じゃないだろ。なめらかにすればお金はもらえるのか、そうじゃない。誰かが買わないとお金は入ってこないのだ。

 ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

 ザ・ゴールの中で出てくる経済指標のひとつにスループットがある。これは入ってくるお金のことだ。これを最大化することはお金を儲けることにつながる。

 「スループットとは、販売を通じてお金を作り出す割合のことだ」

 日本に必要なのは技術力ではない。いかにしてモノを売るか。それが大切なのだ。この結論はすでにネット上で蔓延しているものだが僕は重要なことだと思った。企業だけでなく、個人で何かモノを作り発信するときも、どうやってお金を儲けるかを考えながら作っていったら楽しいものになるだろう。