マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

ベストセラーからぼくらの内定率を考える

企業のゴールとは何か

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photo by faungg 


 突然ですが、大学生にとってゴールとはなんだと思いますか。単位をとって無事に卒業することですか。それとも希望していた企業から内定を得ることですか。サークルやバイトをやりきり思い出をつくることですか。どれも正解です。いろんな答えがあってもいいんです。四年間というくそ長いモラトリアムを得た大学生なのですから、悩み抜いたり堕落したり、研究したり恋愛したり、なんでもできる時間があります。

 しかし企業のゴールはひとつだけです。どの企業でもそう。それは顧客満足度No.1を目指すことや、トップシェアを得ること、どこにもない技術を生み出すことではありません。

 そうか、やっとわかったぞ。
 企業の目標はお金を儲けることだ。

 ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

「お金を儲ける」とは何か

 The Goal とはイスラエルの物理学者であるエリヤフ・ゴールドラット博士の著作であり、世界中で売れた超ベストセラーです。書店で平積みされているのを見て、最近の本かと思い手を取ってみるとなんと出版は1984年。当時、日本は景気の良く、「日本で出版されてしまうと、世界経済が破滅してしまう」という理由で、版が許されたのは2001年だったとのこと。お金を儲けるための生産方式が小説仕立てで紹介されていて、以前流行ったドラッカーの先駆けとも言える作品です。

 さて、お金を儲けるとはどういうことでしょう。作中ではその指標として三つの言葉が紹介されています。

 指標は三つあって、それぞれ『スループット』、『在庫』、『業務費用』と呼ぶことにした。
(中略)
 スループットとは販売を通じてお金を作り出す割合のことだ。
(中略)
 在庫とは、販売しようとする物を購入するために投資したすべてのお金のことだ。
(中略)
 業務費用とは、在庫をスループットに変えるために費やすお金のことだ

 スループットを増やし、在庫と業務費用を減らす。そうすることでお金が儲かると書かれています。そのあとは工場にある機械や人員を調整したり、主人公と結婚相手のケンカがあったりといろいろ続いています。

 ゴールを設定し、そこに近づいているかを数値として判断するための指標を作る。もしかしたらこれは大学生活にも活かせるかもしれません。

就職活動に置き換えてみる

 大学生のゴールを希望している「企業から内定を得ること」と置いてみます。その指標はなんでしょうか。数値にできるものでないといけません。僕は「自分の大学出身のOBの在籍数」、「面接練習回数」、「SPI試験の得点」と考えました。
 学歴では数値として表せないので(偏差値なんてあてになりません。)OBの在籍数とします。10人以上なら内定をもらえる確率はかなり高いのではないでしょうか。逆に言うと、OBがいない会社から内定をもらおうとするのは時間の無駄なのでやめましょう。
 面接の練習はやっておいて損はありません。大学の就職課や就活サークルのひとたちに助けを借りて3回は練習しましょう。コミュ力なんてものは必要ありません。面接の30分間だけ饒舌になればいいのですから。
 SPI試験はどの会社でも行うものなので対策をしている人は多いと思います。「SPIは足切りを考えるだけだから、適当にこなせばいいや」と思わず、8割を目指しましょう。


 数値が出そろったので内定を得る上での公式が出せそうですね。ここでは内定率と呼ぶことにします。

 内定率=(OBの在籍数/従業員数)× (SPI試験の得点(100点満点))×(面接練習回数+0.8)×12[%]

 たとえば従業員数1000人、OB数20人、SPI80点、面接練習3回なら20/1000*80*3.8×12=72.96%となります。最後の12は適当につけたものなのであまり数値を鵜呑みにしないでください。ただOB数が0人だと内定率は0です。諦めましょう。


 以上。