久しぶりにブックレビューをします。この間、夏目漱石の「こころ」を買ったのだけれど、いつも読んでる途中で眠くなってしまいます。本を読むのが下手になってしまったようです。これはいけない、何か軽く読み進める本を。と思って買ったのがこれ。
星新一さんの「ちぐはぐな部品」
初版が昭和47年!かなりのロングセラーなんですよね。この人はショートショートの神様とも言われていて、97年に死去するまでに約1000編のショートショートを書いたらしいです。
それでも、時たま子供たちは、この物語の真相を知ろうとして、鬼ごっこという遊びを試みる。するときまって、
「逃げる方が鬼なの、追っかける方が鬼なの」
と、誰かが言い出し、そこでみな、ちょっととまどうのだ。
本の中でこころに残ったのは「鬼」という作品。人間と鬼、正義と悪。桃と桃。星進一さんの作品は何か重大なことをさらさらりと流すように書いてあるところがすてきです。そんな飄々とした小説を書いてみたいな、なんて。