果たして私はみなさんに役に立つ情報を与えているだろうか。独りよがりの文章になっていないだろうか。そもそも、私は何を伝えたいのだ。このようなしがらみのないエディタ空間にただ文字を並べていって、そこに目的はあるのか。もっと明確な意思を持って何かを発信する必要があるのか。わくわくを展開し、世界を震わせていけば良いのかもしれない。しかし、内に沸き起こる衝動を待っていては一生文章なんて書けない気がする。
D・カーネギーの「人を動かす」を読んだ。とても有名なビジネス書だ。どうやったらみんなが動いてくれるのかが書かれていた。相手に関心を持ちなさい、ということらしい。確かにそうだ。基本的に私たちは自分のことが大好きで、他人のことは気にかけることをしない。誰かが苦しんでいても、自分が苦しくなければ問題はない。カイジに登場する兵頭という老人もこんなことを言っている。
「折れた足をいじられると彼は痛いが…わしは痛まない…!カイジくんも痛くはなかろう」
賭博黙示録カイジ 8巻
「とにかく自分」というシステムの中で、相手のことを勘定に入れるのは簡単なことではない。しかし、裏を返せばそれができれば最高!になるのだ。わーお。
そうやって相手に関心を持てば、相手の心に火をつけることができる。全体的にパワーが溢れてくる。私は今までそんな発想はなかった。あったかもしれないが、そこまで重要視していなかった。自分のわくわくさえ維持していればいいかなと考えていたのだ。
まず相手の心のなかに強い欲求を起こさせること。これをやれる人は、万人の支持を得ることに成功し、やれない人は、ひとりの支持者を得ることにも失敗する。
「人を動かす」 p70
人を動かすというのは自分を動かすことよりも大変だ。しかしその効果は大きい。自分一人ではできなかったことができるようになったり、新しいアイデアやものがどんどん入り込んできたりする。みんなで何か事業を起こしてみたり、ものづくりをしてみたり、イベントをやってみたり。想像してみるとめちゃくちゃ楽しそうだ。
この「マトリョーシカ的日常」も人を動かすという視点で記事を書いたほうがいいもしれない。お得な情報を載せるというよりは、「いいね!楽しいね!」が溢れ出てくる感じの記事。うーむ。
みなさんに問いたい。「何を読みたいですか?」
- 作者: デールカーネギー,Dale Carnegie,山口博
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 1999/10/31
- メディア: 単行本
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