マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

【寄稿】「まだ東京で消耗しているの?」から始める、「月3万円ビジネス」の読み方。

寄稿を頂きました。

 
Pythonで学ぶ金融工学 のokuzawats (id:ayb)さんより寄稿を頂きました。ありがたいです。僕もokuzawatsさんのブログへ記事を投稿しました。そちらも暇があったら読んでみてください。

以下本文。

「月3万円ビジネス」を読む。

 いつもお世話になっております(初めての方は、初めまして)。okuzawatsです。今回は、わたくしからお願いして、局長氏が運営する「マトリョーシカ的日常」に寄稿させていただいております。と言いますのは、局長氏の「マトリョーシカ的書店」より入手した「月3万円ビジネス」という書籍について、わたくしから何かを書いておく必要があると思ったためです。

 この本については、局長氏も既に書評を書いておられます。

あらためて、「月3万円ビジネス」とは?

 さて、月3万円ビジネスとは何でしょうか。本書の前書きから引用します。

 「月3万円ビジネス」というのは、月に3万円しか稼げないビジネスのことです。いいことしかテーマにしません。このビジネスはたくさん有ります。なにしろ月に3万円しか稼げないので、脂ぎったオジサンは見向きもしません。つまり、競争から外れたところにあるビジネスです。だから、たくさんあるのです。

 現代日本は、生き馬の目を抜く資本主義の世界です。言うまでもなく、資本主義の中心は株式会社(に代表される営利を目的とした企業)が担っており、株式会社は売上や利益を生みだして従業員や株主などのステークホルダーに賃金や配当を支払わなければなりません。大きな利潤が期待できる活動には抜け目ない企業が群がる一方で、大きな利潤の期待できない活動には誰も見抜きもしません。このような誰も見抜きもしなかった活動は、世の中にゴマンと溢れているはずです。

 そういった誰も見向きもしない活動を拾い集めて、月に3万円だけもらうことにしたらどうでしょうか? 月3万円では、ほとんどの人は相変わらず見向きもしないでしょう。つまり、そこに競争はないということになります。もちろん、月3万円の収入ではスターバックスでラテを飲みながらMacbook Airを叩いてフェースブックにアクセスすることもできませんので、もっとたくさんの収入が必要です。では、月3万円の仕事を10個ほど集めて(複業して)、月30万円をもらうことにしたらどうでしょうか? というのが本書の提案です。

 私見ですが、会社員をやりながら月3万円の仕事を行って副収入にすることもできるでしょう。副業禁止規定に引っかからなければの話ですが…。

「月3万円ビジネス」には、どういう仕事があるの?

 では、「月3万円ビジネス」にはどういう仕事があるのか、具体例を見ていきましょう。本書では月3万円ビジネスの例が21個ほどあげられておりますが、ここではそのうちのひとつについて、その概要をわかりやすく箇条書きでまとめてみます。紹介するビジネスは、(コーヒー好きな局長氏に敬意を表して)「コーヒー生豆ビジネス」です。

コーヒー生豆ビジネスの概要:

  • 煎りたて、挽きたて、淹れたての美味しい、健康的なコーヒーを安価でたのしんでもらう。
  • 月に2回だけ「コーヒーパーティー」を開催する。場所は友人宅を順繰りに使わせてもらう。
  • 参加者の中には「煎りたて、挽きたて、淹れたて」のコーヒーの美味しさに感動して、毎日飲みたいという人が出てくる。その人に向けて、コーヒー焙煎器とオーガニックのコーヒー生豆を提供する。
  • 既存顧客については、コーヒーパーティーに招いて新種のコーヒーや新種のブレンドを楽しんでもらうなど、飽きさせない努力をする。
  • (一人年間2.5万円 − 仕入れ1.5万円) × 36人 ÷ 12ヶ月 = 3万円/月

 「月3万円ビジネス」では、社会活動的な要素、地域密着、オーガニックということがキーワードになります(こういった活動は、競争とは縁遠いところにあるものです)。また、固定費がかからないことも重要です。このコーヒー生豆ビジネスには、そういった月3万円ビジネスの特徴が強く見られます。

「月3万円ビジネス」を読んだ雑感。

 話は私事になります。約2ヶ月前、わたくしは東京での仕事を辞めてそこそこの田舎に引っ越しました(スターバックスは、自動車で行ける範囲にいくつかあります)。そこで趣味と実益を兼ねて田舎暮らしでしかできない色々なことを試みていこうと思っているところです。その「田舎暮らしでしかできない色々なこと」を収入に結び付けるために、本書の事例が非常に役に立つのではないか、と思っているところです。

 東京での忙しい日々に疲れて実家のある田舎に戻りたい、でも田舎にはまともな仕事なんてない…。そのように考えている人は、わたくしだけではないと思います。そのような方には、是非本書を手にとっていただきたいと思います。「そういう考え方もあるのか」と思わず膝を打つような考え方に出会え、クリエイティブな思考が捗ると思います。それを実行するかしないかはともかくとして、「東京で消耗している」以外の道が視界に入ってくるだけでも、生きる希望が出てくるのではないでしょうか。

 わたくしからは以上です。

月3万円ビジネス

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