マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

Ingress 初心者日記 第六回「APよりも大切なもの」

 気がついたらレベル5になっていた。いつレベルが上がったのか、定かではない。既に僕の生活にingressが組み込まれており、現実と仮想空間の境がなくなってきているからだ。僕は呼吸をするようにポータルをハックし、顔を洗うようにレゾネータをデプロイする。笑うようにXMPバスターを放ち、泣くようにポータル申請をする。何も日常生活に影響はない。大丈夫だ。

 レベル5になったと言っても、大きく変わった事はない。自宅近くのポータルは、レジスタンス側でレベル8に成長しており攻撃が全く通らないし、遠出をする事がないので、大きなCFを作ることもない。日常の行動範囲の中で、ポータルをハックし、いくつかのアイテムとささやかなAPを手にする。「これでいいのだろうか」と思ったが、おそらく正解なはずだ。

 Ingressが与えてくれたのは、仮想空間を介した承認ではなく、実生活に対するわずかな変化のきっかけだった。「今日はあのポータルへ行くために、いつもと違う道で帰ろう」「へえ、こんなところにお寺があったんだ」「ポータル近くのラーメン屋、結構うまいな」そんなささいな変化。良いのか悪いのかは分からない。もしかしたら、帰宅時間が遅くなってしまうかもしれないし、筋肉痛でせっかくの休日がパーになるかもしれない。リアル課金額が高くついてしまう恐れもある。

 しかし、人は動かなければ何も変わらない。動くとは、昨日と違うことをするということで、一昨日の自分に別れを告げることだ。ingressは変化を促す最高のアプリケーションだ。今までとは違う最高のイノベーションをシェアしていこう。