マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

【寄稿】ブログなんて時間食うだけなのになんで続けてるんだろ?

寄稿。

 久しぶりに寄稿していただいた。こちらのブログを書いている id:bern-kasteさんより。

 けっこう読み応えのある文章なので、時間のあるときにどうぞ。

本文。

 

はじめましてbernです。自己紹介はうざったいだけなのでさくさく記事進めていきます。

本記事は「ブログなんて時間食うだけなのになんで続けてるんだろ?」という内容を8213文字にてお届けします。

ではどうぞ。

f:id:bern-kaste:20140920061601j:plain

  ◆

ふと思った。なんで私はこんな時間掛けてまでブログをやってるんだろう? 

それは「サイト紹介」でも書いたように自分の気持ちを書き残しておくことが好きだからだし、単純に忘れてしまうことが嫌だからなんだと思う。

サイトを紹介します!(ver3.2)

けれどもそういうことを、ここで再考したいわけじゃない。

もう一歩進めた「ブログ媒体の価値」みたいなことについて考えをまとめておきたい。

 



ブログは時間の無駄?


以前に、「ブログを必死にやるより絵描いたり友人とボーリングしたり旅行するほうが有意義じゃない?」という記事を見かけたんだけど、確かにその通りだ。

ブログっをやっていない人はピン来ないかもしれないが、ブログはひたすら時間を食う虫だ。頑張って頑張って記事を書けば書くほどその分の時間が消費されていき30分、1時間なんてよゆーでなくなるし気づくと2時間経ってた!わーい!なんて当たり前。

1記事2時間。

そりゃその分、別のことしたほうがいいのかもしれない。そのほうが自己投資や社会的価値や市場的には「有意義」であることを否定できない。いやもちろんブログにはブログやる良さがあるんだけど……(ごにょごにょ)

例えば自分の曖昧な考えを纏められるとか、自己内省できるか、ある事象を内在化できるとか、自分を表現できるとかかいろいろあるとは思う。

でもそんなブログの良さがあるにも関わらず、みんなやめていってしまう。

あの素晴らしいブロガーたちはなぜしだいに更新をやめてしまうのか。


上の記事のとおりブロガーはどんどんやめていってしまう。一時期熱中していても1年も経てばほとんどの人がやめていって5年もたてば9割近くやめていっているに違いない。それが現実。

それだけ「やめる」理由はかんたんに見つかってしまう、それがブログ。

ブログを次第にやめてしまう原因は、さっきも言ったように「時間がかかる」という点と、そして「時間を優先的に回わせ」なくなってしまった時だろう。

休日の余暇を、あるいは平日の超貴重な自由時間を優先的にブログに回すなんてとんでもない! そんな想いが強くなっていくと次第にブログに時間は割かれなくなる。

日常的にに時間的余裕があればいいけれど、それだっていつまでも続くわけじゃない。時間がかつかつになる時だってあるし、趣味に回せる時間なんて欠片ぽっちも無い時だってある。

そうなったらどうしてもブログを切り捨てていってしまう。そんなものだよ。繰り返すけどブログなんてやたら時間かかる上に、実りがあるのかよくわからなすぎる趣味だもの。そりゃそーだ。

そーなんだよ! 

ブログの良さはいくつか挙げられるけれど、それって必ずしも重要というほど重要ではない。ブログのメリットなんて無くてもあっても大して困らない位置にある。もちろんあればいいけど、mustではない。

国民に餅は必要だけどこんにゃくゼリーはあってもなくてもいい。それと似ている。どちらも喉を詰まらせる危険性を伴う食品であるにも関わらず、前者は介入されず後者は干渉された。

mustじゃないものは自然に消えていってしまうものなんだよ。

マンナンライフ 蒟蒻畑 ぶどう味 (25g×12個)×12袋

これがマネタイズ(=お金にする)で一筋でやっている人は、その目的は単純明快でいいと思う。ハッキリしてる。ウケるテーマを選んで記事書いてアクセス増やすように工夫して、広告をマッチングして貼って、アフィリエイトに登録すればいい。

あとはその努力の成果がそのまま利益に繋がる―――わけじゃないけど、それでも「利益を増やす」というのは動機はブログって重要だという位置づけを自分の中にもたらしてくれる。

好きなことを書いてお金になるなんてなんてなんて素敵なんでしょーか。あーマリア様。

 

 

マネタイズを目的にする利点


しかし私のブログに広告やAffiliate貼ったところで、利益はほとんど出ない。何故ならマネタイズに適している場所じゃないからだ。

ブログのテーマが「ギャルゲー*1」だからだ。

ギャルゲーっていうのはこういうの↓。 


ギャングスタ・アルカディアOP - YouTube

(とてもいいOP。大衆も納得の悪の雰囲気がするよね)


そりゃギャルゲーって万人に認知されてるものじゃないしそもそもプレイする人なんて限られている。そんなブログだからこそそりゃまあお金にならないよねって感じである。

例えばこれが「攻略√」を載せるブログだったらギャルゲーをテーマにしても多少は利益は見込めそうな気もする…………がいやーどうだろうなー、ギャルゲーなんてそもそもネットのコアユーザーしか遊ばないわけでそんなコアユーザーがAdSenseをクリックするかと云われれば果てしなくNOでしょ。クリックしないよ奴らは。

はてな民相手にマネタイズしてもちっとも稼げないよって話 - ネットの海の渚にて

上の記事で語られるように、はてな民と同じようにギャルゲユーザーもこんな感じのタイプだろう。ネットをよく閲覧し「広告」というものを認知しているユーザーという意味ではとても近い。別にデータ取ったわけじゃないんで私の想像でしかないんだけどさ。

でもさ机上の空論だけど、考えてみてよ。ギャルゲメインのブログ行って広告クリックする? しないでしょ。

というかアニメの広告ならば「広告自体」表示されるものだけど、そもそもギャルゲの広告なんて殆どない!ないものは表示されない。ならば広告のマッチング的にいってこのジャンルを選ぶことは愚策といってもいい。

もしこれが人生論や、日常生活、子育て、仕事といった「ライトユーザー層」を扱ったブログなら十分可能性はある。マネタイズで目指すべきはで広告というものを認知していないライトユーザーをターゲットとして、扱うブログテーマは「広く」あるいは「深い(ニッチ)」なものがいいと思うんだk

―――と脱線しすぎた。

つまりブログを続ける理由に「マネタイズ」を持ってくるのはなかなかいいよねってこと。

マネタイズは目的がハッキリしているし、お金を手にすればその分自分の生活の質が高まるんだから更新せずにはいられなくなる。そんな構造は単純明快で気持ちいい。

ただお金儲けに目が眩みすぎると、外発的モチベによって心がぶっ壊れる(=狂う)とは思うけどここは割愛。
詳しくはこちらで

ブログを続けていくために、モチベーションをどこから調達するべきか? 1つの原因と3つの解決法

 

私の考えだと、マネタイズと同等か、それ以上の「ブログへの価値」を自分の中で育めるのが一番いいとは思う。

自分の中でやめずにはいられない、日常生活がカツカツになっても少しづつでもブログを続けられる「動機」を獲得する

自分なりにね、自分だけの動機を育てる。それが一番いい。

どういうことか?

つまり「内発的モチベーション」を鍛えろということになる。例えば私はアニメやギャルゲーをプレイし終えたら、そこから何十時間もかけてブログの記事にするということをよくやる。

その作品で気になったこと、考えたいこと、まとめたいこと、メモしておきたいことをずーっとずーっと書いて書いて書きまくる。時には42時間費やすことだってある。


正直これは傍から見れば、とても無意味で無価値なものにしか映らないと思う。ギャルゲーの感想に40時間も費やして何になるのって思うだろうし、感想を書いてなにか利益が出るの?って言うだろう。

でもここではそんな「実利的」目線はいらない。利益がどうだとか結果がどうだとかよりも、自分が好きで楽しければいい。

好きで楽しいことは長く続けられるでしょ。

自分にとって楽しい行為ならば、時間が少なくてもブログを完全にやめることなんてことは無くなるし、少ない時間でもコツコツと記事を書き続けられる。

つまり「内発的モチベーション」を鍛えるっていうのは、まず自分にとって自分はブログのどこが「好きか」を見極める。そしてその「好きな行為」を何度も何度も繰り返してみる。

きっとそれだけではダメだ。工夫して、試行錯誤して記事作りしているといつの間にか"手に馴染む"感覚が生まれてくると思うので、そうなったらなかなかいい進行なんだと思う。

ちょっと感覚論なんで実感しにくいとは思うだけど。どうだろ。

ちなみに私は内発的動機だけでブログを運営したいと思っているので、アクセス数といった「外発的動機」は意図して排除している。 

13ヶ月アクセス数を見なくなってブログ運営はどう変化したか?

 

 

 

内発的動機でブログを運営する


内発的動機を主軸に置いて私はブログ運営してきたわけだけれども、おそらく当初予定していた通りの想像通りの練度にはなってきていると思う。

つまり「記事を書いていて楽しい」心の状態を常時作り出せている。

 

現在、私の猫箱ブログで楽しいと思って書いているジャンルは以下のとおり。

 

ギャルゲ・アニメ感想

ギャルゲ感想記事は書くのに膨大な時間がかかるんだけど、やっぱり好きだから書きたくなってしまうものなんだよね。

例えば『はつゆきさくら』っていう作品はプレイ時間40時間くらいなんだけど、それと同じくらい時間かけて感想記事を書いた気がする。

『はつゆきさくら』考察_初雪が春へ至るためには何が必要だったのか? 死者は何をもって生者へと復活できるのか(21461文字)

 

感想記事はとにかく好きな言葉を書き出して書き出して、それについて想ったことや考えたことを書いて書いてを繰り返し繰り返すんだけど、やっぱり面白い。

終了した作品をもう再プレイする感覚や、好きな言葉が自分の内面に固定されていく感触だったりが良い。この感覚はやってみないと分からないとは思うので、もし興味あったらやってみて。

そしてアニメもまた同じく、好きな言葉を書き写してを繰り返して記事を作り上げているよん。『まどか☆マギカ』なんて書いててめちゃめちゃ楽しかった。

「魔法少女まどか☆マギカ」総括_これは祈りの物語(11613文字)

 

 

 

・オピニオン記事

あとはオピニオンだ。

オピニオンというのは意見・主張という意味で、自分のまとまった考えをこのカテゴリーでくくっていたりする。

これを書く為にブログやっているといっても過言じゃない、って言いたいくらいに書いてて楽しい。

ちなみにこんなの

ゲーム特有の強力な「動機付け」を現実に持ってくるにはどうすればいいか?~Gameで世界を変える為に~(5425文字) - 猫箱ただひとつ。

物語は人生をぶっ壊し、修復し、オーバーライドする力がある。


『ヒカルの碁』で繰り返された「神の一手」って一体なんだったの?~最善手の一歩先~(2938文字) - 猫箱ただひとつ。

永遠世界は人が目指した「不条理がない究極の世界」である。暁の護衛からCLANNADまで

 

興味あったら読んでみてね。

 

んでんで、
こういう記事を書いて楽しいと思っていても、
内発的動機を鍛えていても、

けれど時間がかつかつになったら真っ先に切り捨てるべき趣味がブログでもあるのもまた一つの事実だ。

そこでもっとブログという媒体に付加価値ないのかなー、あるんじゃないのかなー、あるならその価値を認識することによって「切り捨てる」なんて事態は起こしにくいよねーと思う。

 

私が考えられるのはやっぱりこの2つかな……。(マネタイズ以外で。)

「リアルのコミュニケーションコストを下げる」

「感性や趣味性が合う人を見つけられる、上手く行けば仲良しになれる」

 

この2つが「ブログ」という媒体の独特の付加価値なんじゃないかなーという結論を下したい。情報のストック性がもたらす恩恵つったらもうこれしかないでしょ。

リアルでの友人や同僚、家族に「自分のことをよりよく分かってもらう」ためにブログを使う。

普段会話していても、自分の内面なんて複雑怪奇で入り組んでいる。そこでブログを自分の内面の吐露、あるいは主義主張、考えを開示することで、他者との「コミュニケーションコスト」を下げられるはずだ。

つまり相手に自分のことをよりよく伝えるために、相手が自分のことを理解するための手助けとしてブログを他人に教えるということ。

ちょっと勇気がある行為だとは思うんだけど、自分の人となりを深く知ってもらうにはこの方法が一番いいと思う。


もうひとつは、ブログによって感性があう人と友人になれるチャンスがあるってこと。

現実だと周囲の人間が自分の思考に共感してくれたり、同じ趣味を持っている人なんて稀だ。そこでブログを使う(自分の頭の中を開示することで)、自分と同じ思考や、趣味を持つ人とコミュニケーションを取れる可能性が出てくる。

コメントをしてきたり、好意的な反応を返してくれる読者さんなんてのも1年くらいブログやっていれば(そのブログが魅力的なほど)出現する。


その上で定期的にブログを絡めたオフ会でもすれば、ネット上の友達が、現実でも友人同士の関係になってくれるかもしれない。そうなったらそれはきっとハッピーなことだろう。

ただここは私はあんまり積極的にやったことがないので実際はどうなのかは分からない。でもやっぱりこの2つ「ブログ独特の付加価値」+「内発的動機」を組み合わせることで→「ブログはとっても必要なもの」になっていくんじゃないかな? 

そして


「―――なんで私はこんな時間を食うブログをやってるんだろ?」

その答えに「内発的動機行為」以外の答えを与えられるんだとすれば、「他者へのコミュニケーションコストを下げる」+「ネットを使った交友関係の拡張」ということで私の中ではFAでいいと思う。

つまりブログを続ける理由に、「ブログ媒体の独特の価値」があることを認識したのでそれを実行に移していけばより「ブログをやっていく意義」が生まれるんだと信じたいのだ。

そう私はブログをやめたくないし、これからも続けていきたいのである。まる。

<終>

おわり

この場で局長さんに感謝の言葉を。寄稿のお願いを受けてくれて有難う御座いましたm(__)m

 *

そしてなんだかんだで約8000文字も書いてしまったけど、もっとだらだらとしたあっさりと終わる記事を書けばよかったかもしれません。あんまりにも長いと読まれなくなってしまうと思うので。ま、でもいいのです。

 

<自己紹介>

私ことbernに興味もった方はこちらの記事読んでくれれば、こやつの人となりが分かると思います。めちゃくちゃ長い(17.000文字)ですがよかったらどうぞ。

管理人の「思考の大本」を説明をしていきます。 - 猫箱ただひとつ。

んじゃまたね。ばいばい。 

*1:厳密にはえっ◯なギャルゲーだけど、長いので以下ギャルゲーで通す