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マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

【書評/感想】子供みたいな物理学者の自由奔放な生活/「ご冗談でしょう、ファインマンさん」

読書

ご冗談でしょう?

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ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)


 良い本を読むと必ず後悔する。もっと早く読むべきだったと。この本はまさしくそれにあてはまる代物で、もし高校時代もしくは大学入学時に読んでいたら大学生活が発見や刺激に満ちた素晴らしいものになっていたはずだ。ファインマンは物理学者でとんでもなく頭の良い天才なのだが彼の文章からはそれがあまり感じ取れない。良い意味で。インテリぶって難しい術語を羅列するようなことはせず、興味のあることをざっくばらんに書いてあるのでとても読みやすかったし彼にも好感が持てた。


 読んでいて面白かったエピソードは多々ある。幼少のころ多くのラジオを分解して近所でも評判になったこと、原爆の開発の傍らで鍵付きキャビネットの解錠方法を探求していたこと、大学教授でありながらバーで女の子を口説くところ。あまりの奔放さに「ご冗談でしょう」と呟きたくなる。

 しかしこの奔放さが彼の持ち味であり強さなのだと思う。彼は現象やこの世の理に対して敏感で様々なことに興味を持つ。それが自分の専門分野であるとかそんなことは全く考えずに、だ。また率直さも彼の強さだ。あらゆるおまけに反応せずただまっすぐ正直に物理現象に向きあう。議論する相手が目上だろうが社会的地位が上であろうが関係なく違うと感じたことは違うと言う。

 好奇心旺盛で自由奔放、正直で率直。特徴を羅列するとファインマンはこどもが大人になったような印象を受ける。

 僕が羨ましいと思ったのはファインマンが物理学の超有名人たちとリアルタイムで会話していることだ。彼が初めて専門分野をゼミで発表するときのこと。教授の知り合い(恐らく定期ゼミの取りまとめ役)が君の研究は面白そうだからノイマン教授を呼んでおいたよ、パウリ教授を呼んでおいたよ、アインシュタイン教授を呼んでおいたよと言ってくるのだ。聞いているだけでせすじがぞわぞわしてくる。

 羨ましく思ったがもし僕がファインマンと同じ時代に生まれたとしても僕は決してアインシュタインと会話することはないだろうと分かるとどうでもよくなってきた。また今の時代にも超天才や偉人が存在している。僕とは接点がないだけで。

 そしてああだめだ僕は全くの無価値だと落ち込むと同時になにかやらねばまずいという焦燥感がセットでついてくるのだ。いつもの具合で。この感覚がブログ記事作成とか電子工作の原動力に繋がっているのかもしれない。考えてみると僕らはファインマンの時代よりもずっと恵まれている。電子工作はArduinoとかブレッドボートとか使えばずっとやりやすくなったしYoutubeでは世界の叡智を無料で閲覧できる。ブログを使えば発信も想いのままだ。

 やろうとおもえばなんでもできるのだ。今からでも遅くない。がんばろう。

おわりに

 ガリア戦記を読んでの書評を書こうと思ったが内容があまりにも退屈だったのでこちらを読み進めることにした。ページを開くとなんとまぁ面白いではないか。もっと早く手をつけていれば良かった。

 ガリア戦記については月曜に書きます。