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マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

【書評】短時間で優れた書評記事を書くために必要なこと/「本を読む本」

本の読み方を教える最高の古典書

http://instagram.com/p/ejGuTGhBGD/
本を読む本 (講談社学術文庫)


 この本は読書技術を伝える本だ。読書によって自らの思考や知識のレベルを高めるためには、ただ単に文面を受動的に読むだけではだめで、常に本に問いかけながら積極的に読書をすることが大切だ。著者は読書技術を四つのレベルに分けている。初級読書、点検読書、分析読書、そしてシントピカル読書。これらは独立した関係ではなく、上のレベルが下のレベルの技術を包含している。

 今回はただ本を紹介するのではなく、短時間で優れた書評記事を書くにはどういった読書をすればいいか、という観点でこの本を読んでいきたい。

一週間に三冊の書評記事って結構つらい

 このブログは書評ブログだ。前はそうでもなかったけど、そうすることにした。テーマが定まっていれば読者も安心してブログを読めると思ったからだ。平日に書評記事を3つポストすることを自分に課して日々更新しているが、これって結構大変だ。まず本を読む時間がないし、その本から紹介したいところを書き出して、適切な形でアウトプットするのは頭を使う。学生のうちだからまだいいが、社会人になったらこんなことはできないのではないか。

 それはいやだ!

 そんなときに「本を読む本」に出会った。読書にも技術が必要なことが分かった。教養書と小説では読み方が違うのを知った。書評記事を書く上で必要な技術も少しは手に入れた気がする。

読み込むには読まないことが大事

 冒頭でこの本では読書技術が四つのレベルに分類されていると述べた。書評記事を書くときは、そのうちの第二段階にあたる点検読書がかなり有効なことだと分かった。点検読書とは拾い読み、下読み、表面読みをうたっている方法である。拾い読み、下読みは本のタイトル、目次、裏表紙、本文中の重要な章を斜め読みすることだ。表面読みはとりあえず通読すること。

 以下表面読みの項から引用。

 理解できることだけを心にとめ難解な部分はとばして、どんどん読み続ける。脚注、注解、引用文献もここでは参照しない。いまそういうことにこだわっても、どうせわかりはしないのだから、こういう「つまづきのもと」はなるべく避けて、とにかく通読することだ。

 点検読書を行うことでその本の内容を自分の頭の中に体系的にインプットすることが出来る。「そんなの本を買う前にやってるよ」という人もいるかと思うが、書評記事を書く上でこれはかなり重要な技術になる。記事の冒頭で本の内容を短い文章で適切に書くことが出来れば、読者もあとの詳しい説明についてきてくれるからだ。

分析読書で徹底的に考え抜く

 点検読書でざっと構造を体系的に読み込んだら、そこに肉付けするような形でじっくり本を読んでいく。ただ読むだけではなく三つのステップを意識して読むのが大事だとか。概略、解釈、そして批判だ。概略は本の種類を分類し、全体を細切れにしてメッセージを探していくイメージ。解釈は逆に単語単位から文、パラグラフと本の内容を理解する。そうして著者の言い分が理解できたら自分の意見を述べる。

 本の中ではもっと細かく具体的に書いてが、おおまかに説明すると上記のようになる。

 

手抜きの書評でもいい

 これは僕の考えだが、たまには手抜きの書評があってもいいと思う。難解な本は一度読んだだけで内容を全て理解することは出来ない。しかし書評記事を書くペースは守る必要がある。(これは僕が勝手に設定したルールのせいなのだが)そんなときは更新を諦めるのではなく、とにかくいつもと同じ文量で記事を書いてみることをおすすめする。再読を重ねて、考察が深まったらまた書けば良い。同じ本は一度しか記事を書いてはいけないなんて決まり事はないのだから。
 大切なのは文量を守ること。本のアフィリンクを張って「読んだ。」の文章だけで投稿するのは書評ではなく、読書ログだ。

数をこなすと見えてくるもの

 上記のような手抜きの書評でも、数をこなすと見えてくるものがある。他の本との関連性だ。記事を書いている時に「あれ、前読んだ本にも似たようなことが書いてあったな」「ケースは違うけど、根本はあの作品と同じだな」とか思うことがある。そうなったらしめたもの。過去のエントリを引用して自分の考えを上乗せしよう。僕は自分のブログ記事から引用できる人を尊敬する。それだけ過去によい文章を書いているということだし、それを発見できる力があることを示しているからだ。

 僕もある程度記事が溜まって来たら引用できるようになるのだろうか。


おわりに

 重要なところに線を引き、裏表紙の折り返しにオリジナルの索引を作ろう、と書いてあるところがあり、ぜひやってみようと思った。

 あまり本を紹介していない書評記事になってしまった。この本の分析読書の項目はかなり読み応えがあり、参考にすることがたくさんある。おすすめ。