マトリョーシカ的日常

ワクワクばらまく明日のブログ。

もしかしたら僕の武器はブログなのかもしれない

 



 昨日の記事は無視してください。これからも僕なりのやり方でこのブログを続けていこうと思う次第です。



 帰りの電車は思った以上に混んでいて、僕は4人がけのボックス席の隅に座った。日差しを遮るブラインド越しに遠くの景色を眺めていた。とても空っぽの時間だった。昔のことを考える事にして、やや腰を持ち上げ、座り直した。


 僕には尊敬する人がいる。彼とは僕が中学生のころ知り合った。現実ではなく、ネット上の話。僕の興味が彼の作っていたサイトとマッチしていて、何度も掲示板に書き込んだ。彼は絵がうまく、ドット絵を打ち、自作のアクションゲームを公開していた。すごいと思いながら悔しいなと感じた。何故僕はなにも作れないのだろう、と。それから僕なりにいろいろと挑戦した。ドット絵もやってみたし、音楽も作ろうとした。小説もゲームも、プログラミングも。でもいまいち上手くいかなかった。才能がないからと当時は思っていたが、今考えると単に集中力がなかったせいだ。


 ただ、嬉しかったのは、僕があるプログラムの作り方を自分のサイトに載せたとき、彼がほめてくれたことだ。「わかりやすい説明ですね」と。でも本当にそれっきりだった。


 久しぶりに彼のサイトを見ると、今はスマートフォン用のアプリを作っているらしい。ひとつ公開されていた。試しにダウンロードしてみた。よく作られていた。150円。彼は自分の作ったものでお金をもらっている。圧倒的な劣等感。焦燥感。空腹感。この前僕は彼をアンフォローした。彼はなにも気づいてないだろう。


 まだ目的地には着いてなかった。隣に居たおばさんはいなくなり、代わりに帽子をかぶった老人が座っていた。また考え始めた。昨日僕はブログをやめた。簡単なことだ。やめますと書けばそれで終わる。今日うちに帰ったら何をしよう。何もできないな。


 もしかしたら僕の武器はブログなのかもしれない


 ふと思った。中学生のころからブログを書き始め(別のサイトだが)もう10年が経とうとしている。いろんな人がブログをやめていった。更新が途絶えたり、卒業や就職などの節目にサイトを閉鎖したり。だけど僕は続けている。これは大きな武器なんだ。手放してはいけない。まだ何者にもなっていないが、ブログがなかったら今の僕はなかった。そんな気がする。


 もう少し、続けてみようと思う。